後払いファクタリングとは?仕組みやメリット・デメリットまで徹底解説!

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公開日:2025年7月

更新日:2025年7月15日

資金繰りに課題を抱える中小企業や個人事業主にとって、取引先との支払いタイミングのギャップは大きな悩みの一つです。そんな悩みを解消する新たな資金調達手段として注目を集めているのが、後払いファクタリングです。一般的なファクタリングとは異なり、売掛金を早期に現金化するのではなく、支払いを一定期間先延ばしにすることで資金繰りを柔軟にするのが後払いファクタリングの特徴です。

この後払いファクタリングは、サービス提供会社が企業の代わりに仕入れや支払いを立て替え、後日まとめて支払う仕組みで、多くの業種で活用が進んでいます。

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後払いファクタリングは、特に手元資金が不足している時期や、急な仕入れが必要な場面などに重宝されており、キャッシュフローの改善に効果を発揮します。

しかし、後払いファクタリングは便利な一方、手数料や利用条件など注意すべき点もあります。

今回この記事では、後払いファクタリングの基本的な仕組みから、具体的なメリット・デメリットまでを分かりやすく解説し、導入を検討している事業者の方々に向けて、後払いファクタリングの全体像をわかりやすくお伝えします。

目次

  1. 後払いファクタリングの概要
    1. 後払いファクタリングとは
    2. 後払いファクタリングと一般的なファクタリングの違い
  2. 後払いファクタリングの仕組み
    1. 後払いファクタリングの種類1.転売代行方式
    2. 後払いファクタリングの種類2.宣伝報酬方式
    3. 後払いファクタリングの種類3.キャッシュバック方式
  3. 後払いファクタリングのメリット
    1. 後払いファクタリングのメリット1.
      即日で資金調達できる
    2. 後払いファクタリングのメリット2.
      信用力が低くても利用できる
    3. 後払いファクタリングのメリット3.
      借入が多くても利用できる
    4. 後払いファクタリングのメリット4.
      取引先や家族に知られずに資金調達できる
  4. 後払いファクタリングのデメリット
    1. 後払いファクタリングのデメリット1.
      換金率が70~90%とやや低い
    2. 後払いファクタリングのデメリット2.
      法的な規制が未整備
    3. 後払いファクタリングのデメリット3.
      在籍確認が行われることがある
    4. 後払いファクタリングのデメリット4.
      購入商品が自宅に届くことがある
    5. 後払いファクタリングのデメリット5.
      悪徳業者の存在に注意
    6. 後払いファクタリングのデメリット6.
      経済状況がさらに悪化するおそれがある
  5. 後払いファクタリングにまつわるQ&A
    1. Q. 後払いファクタリングとはどのようなサービスですか?
    2. Q. 後払いファクタリングの利用の流れは?
    3. Q. 後払いファクタリングのリスクは?
  6. まとめ

後払いファクタリングの概要

企業や個人事業主が抱える資金繰りの課題に対して、従来は売掛金を活用するファクタリングが有力な手段とされてきました。しかし近年、新たな資金調達の選択肢として注目されているのが「後払いファクタリング」です。

後払いファクタリングとは?

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後払いファクタリングは、売掛債権を必要とせず、商品やサービスを後払いで購入した際の「買掛金」をベースに現金化を実現するという、新しい仕組みのサービスです。

この章では、まず後払いファクタリングの基本的な意味とサービス内容について解説したうえで、一般的なファクタリングとどのような点で異なるのかを丁寧に比較していきます。これから資金調達方法を検討している方や、新たなキャッシュフロー改善策を探している経営者の方にとって、有益な判断材料となる情報をお届けします。

後払いファクタリングとは

後払いファクタリングは、「ツケ払いファクタリング」あるいは「後払い現金化」などとも呼ばれ、通常の売掛債権に依存しない新しい形の資金調達方法です。これは、企業が仕入れた商品や受けたサービスの代金を、まだ支払っていない段階で現金化するという特徴を持っています。

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具体的には、企業や個人事業主が後払い(掛け払い)で商品やサービスを調達した際に発生する「買掛金」に着目します。

この買掛金を活用し、後払いファクタリング業者が一時的に代金を立て替え、そこから手数料を差し引いた金額を利用者に支払うという仕組みです。代金の支払いは後日、後払いファクタリング利用者が業者に対して行います。

後払いファクタリングに関連する記事:後払いファクタリングとは?仕組みや特徴・リスクをわかりやすく解説

つまり、後払いファクタリングは売掛金ではなく「買掛金を資金化する仕組み」といえます。この点が従来型のファクタリングとの大きな違いです。

買掛金とは、企業が商品や原材料などを後払い条件で仕入れた際に発生する債務を記録する勘定科目です。多くの場合、月末締め翌月払いなどの条件で処理され、実際の支払いが数週間から数か月後になることもあります。

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この猶予期間を活用し、現金を確保するのが後払いファクタリングの狙いです。

この後払いファクタリングの仕組みは元々、個人消費者向けに展開されていた後払い決済(ツケ払い)から発展しました。たとえばファッション通販サイトや電子書籍サービスなどが提供する後払いサービスは、消費者が手元の現金を持たずに買い物を済ませられる仕組みで、これに近い考え方が後払いファクタリングにも適用されています。

そのため、売掛債権を持たない個人事業主や小規模な事業者でも、後払いファクタリングを使えば資金を一時的に確保することが可能です。特に、仕入れ直後に資金が必要だが、すぐに売上が立たないようなケースで「後払いファクタリング」は有効な手段となります。

後払いファクタリングと一般的なファクタリングの違い

一般的なファクタリングは、企業が保有している売掛金をファクタリング会社に売却し、代金を先払いしてもらうことで資金化する方法です。このプロセスでは、売掛債権の譲渡契約が発生し、法律的には「債権譲渡契約」として取り扱われます。取引先に通知が必要となる「3社間ファクタリング」や、通知不要な「2社間ファクタリング」などの形式が存在します。

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一方、後払いファクタリングは、売掛債権の売却ではなく、あくまで利用者が後払いで仕入れた商品やサービスをベースに、ファクタリング業者が支払いを立て替える形式です。

後払いファクタリングの仕組みでは、実質的には商品やサービスの売買が行われているように見えても、契約の性質上は「金銭消費貸借契約」に該当する可能性があると指摘されています。

そのため、後払いファクタリングの一部は貸金業に該当するおそれがあり、金融庁などの公的機関も「安易な利用を控えるように」と注意喚起を行っています。

後払いファクタリングで気をつけておきたい注意点

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金融庁の公式サイトでも「今すぐ現金」「手軽に現金」といった広告には警戒を呼び掛けており、利用者は契約内容を十分に理解したうえで慎重に判断する必要があります。

参照:ファクタリングの利用に関する注意喚起

また、通常のファクタリングは企業間取引が前提となるケースが多いのに対し、後払いファクタリングは比較的柔軟で、個人事業主やフリーランス、小規模事業者でも利用できる点も大きな違いです。

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特に、急な支払いニーズが生じた際に即時性を重視した資金調達手段として、後払いファクタリングが選ばれるケースが増えています。

以上、後払いファクタリングの概要を解説しました。後払いファクタリングは、仕入れやサービスの「買掛金」を活用して現金を調達する新しい形の資金繰りサービスです。売掛金を前提とした従来のファクタリングとは異なり、より幅広い事業者が利用可能で、特に仕入れ直後に資金が必要なケースで役立ちます。

ただし、契約形態によっては法律上のリスクが伴う可能性もあるため、利用を検討する際にはサービス提供会社の信頼性や契約条件をしっかりと確認することが重要です。

後払いファクタリングにまつわるおすすめ記事

後払いファクタリングは便利で柔軟な資金調達手段である一方、制度や仕組みを正しく理解し、リスクを把握した上で賢く活用していくことが求められます。

次の章では、後払いファクタリングの仕組みをより掘り下げて解説していきます。

後払いファクタリングの仕組み

後払いファクタリングは、一般的なファクタリングとは大きく異なる性質を持つ資金調達手段です。通常のファクタリングが売掛金の早期現金化を目的としているのに対し、後払いファクタリングは商品やサービスを後払いで購入し、その取引を通じて現金を得るという構造です。

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後払いファクタリングは、表面的には「買い物を後払いで行い、その後何らかの報酬やキャッシュバックなどの形で現金を受け取る」という形式を取っていますが、実質的には手元資金を即時で得ることを目的としたサービスです。

この章では、後払いファクタリングの仕組みをわかりやすく解説していきます。

後払いファクタリングの種類

後払いファクタリングには契約内容や現金化の手法に応じた複数の形式がありますが、特に代表的な方式としては「転売代行方式」「宣伝報酬方式」「キャッシュバック方式」の3つが存在します。

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それぞれの特徴と仕組みを理解しておくことは、後払いファクタリングを正しく活用するために不可欠です。

以下、後払いファクタリングで特に利用されることの多い、3つの契約方式それぞれの仕組みと注意点を詳しく解説します。

後払いファクタリングの種類1.転売代行方式

後払いファクタリングの種類1つ目は、転売代行方式です。転売代行方式は、後払いファクタリングの中でも比較的多く利用されている形式の一つです。

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この方式では、利用者が後払いで購入した商品を、あらかじめ提携している転売業者へ販売委託することにより、即座に現金を得る仕組みです。

手順としては以下の通りです。

  1. 業者が指定するECサイトやアプリで、後払い決済に対応した商品を購入する
  2. 購入した商品を、転売業者にそのまま委託する
  3. 転売業者が商品を買い取り、買取金額が即時に口座へ入金される
  4. 購入者は、後日商品代金を業者に支払う

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たとえば、スマートフォンやプリペイドカードを用いた取引が一般的です。

実質的には、商品を介した金銭のやり取りであるため、商品価値に見合わない高額な買い取りが行われることもあります。即日で現金化できる点は魅力ですが、商品が形式上存在しているだけで、実態としては「貸付」に近い性質であるため、法律的なリスクも否定できません。

後払いファクタリングの種類2.宣伝報酬方式

後払いファクタリングの種類2つ目は、宣伝報酬方式です。

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宣伝報酬方式は、後払いファクタリングの中でも「広告」や「口コミ」を活用した方法で、少し間接的な形で現金を得る仕組みです。

購入した商品やサービスに対してレビューや感想を投稿し、その対価として「宣伝報酬」が支払われる形式を取ります。

利用の流れは以下のようになります。

後払いファクタリングに関連する記事:後払いファクタリングとは?仕組みや特長、リスクなどについて解説

  1. 宣伝報酬付き商品を後払いで購入する
  2. 指定された方法でレビューや感想を投稿する
  3. 宣伝協力費として一定額の現金を受け取る
  4. 後日、購入代金を支払う

この方式では、レビューや広告行為を行ったことに対して報酬が支払われるという建前があるため、取引の形式上は「労務の対価」として説明されています。しかし、実態は商品価値とは関係のない報酬が支払われることも多く、やはり「資金を先に得る」ことが本質です。

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情報商材やデジタルコンテンツなど、原価のかからない商品が対象となることが多く、購入金額の6~7割程度が報酬として戻ってくるケースも見られます。

簡単に現金化できる反面、契約内容が曖昧なこともあるため、利用者にはリスクの認識が求められます。

後払いファクタリングの種類3.キャッシュバック方式

後払いファクタリングの種類3つ目は、キャッシュバック方式です。キャッシュバック方式は、後払いファクタリングの中で最も分かりやすい形式かもしれません。

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この方式では、キャッシュバック特典付きの商品を後払いで購入することで、一定の現金を受け取る仕組みとなっています。

流れは以下のようなものです。

  1. キャッシュバック付き商品を後払いで購入する
  2. 商品購入後、キャッシュバック金額が指定口座に振り込まれる
  3. 後日、購入代金を業者に支払う

対象商品としては、デジタルアートやデジタルコンテンツなどが多く、実際の商品価値よりも高額なキャッシュバックが設定されているケースが目立ちます。

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たとえば10万円のデジタルアートを購入し、7万円のキャッシュバックを即時に受け取るといったケースが典型です。

この方式も一見すると合法的な買い物に見えますが、実際には「キャッシュバック」と称した現金の貸付に近い構造となっており、利用者がキャッシュバック目的で商品を購入していることが明白な場合は、法的なトラブルにつながる可能性もあります。

以上、後払いファクタリングの仕組みを解説しました。後払いファクタリングは、即日で資金を得られる手段として一定の需要がある一方で、契約形態によっては貸金業法に抵触する可能性があり、利用にあたっては注意が必要です。

後払いファクタリングに関連する記事:後払い(ツケ払い)ファクタリングとは?種類や利用の流れ、違法性について解説

転売代行方式、宣伝報酬方式、キャッシュバック方式のいずれにおいても、商品やサービスの購入を通じて現金を受け取るという点では共通していますが、いずれも本質的には「先にお金を受け取り、後で支払う」という資金調達手段です。

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特に金融庁も警鐘を鳴らしている通り、形式的な契約内容に惑わされず、その実態を正しく見極めることが、後払いファクタリングを安全に活用するためには欠かせません。

次章では、後払いファクタリングの具体的なメリットについて、詳しく解説していきます。

後払いファクタリングのメリット

後払いファクタリングは、従来の資金調達手段では対応しにくかった課題を柔軟にカバーできるサービスとして注目されています。特に、資金繰りに悩む小規模事業者や個人事業主にとって、後払いファクタリングは非常に利便性の高い選択肢です。

後払いファクタリングにまつわるおすすめ記事

一般的な融資やファクタリングとは異なり、後払いファクタリングは「買掛金」にあたる商品購入をベースとした資金調達であり、形式上は借り入れに該当しないため、手続きや審査面でのハードルが低いという特徴があります。

この章では、後払いファクタリングを利用することで得られる代表的な4つのメリットについて、それぞれの観点から詳しく解説していきます。

後払いファクタリングのメリット1.
即日で資金調達できる

後払いファクタリングのメリット1つ目は、即日で資金調達できることです。後払いファクタリング最大の特徴の一つが、スピーディーな資金調達が可能な点です。

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後払いファクタリングは、申し込みから現金の受け取りまでの流れが非常にシンプルで、早ければ当日中に現金を受け取れるケースも珍しくありません。

従来の融資やファクタリングでは、書類の準備や審査に数日を要することが多く、緊急の資金ニーズに対応するには不向きな側面がありました。その点、後払いファクタリングは手続きの多くをオンラインで完結できるうえ、指定された商品を後払いで購入し、その流れに沿って現金を受け取るだけという仕組みのため、時間をかけずに現金を確保できます。

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たとえば、業者指定の商品をWeb上で購入し、即時でその商品を業者に引き渡す形にすることで、30分~1時間程度で資金が振り込まれるケースも存在します。

急な仕入れや経費の支払いに対応するための即時資金が必要な場合には、非常に頼りになる手段です。

後払いファクタリングのメリット2.
信用力が低くても利用できる

後払いファクタリングのメリット2つ目は、信用力が低くても利用できることです。融資を受ける際には、申込者の信用情報や収入状況が厳しく審査されます。

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特に、過去に金融事故がある場合や収入が不安定な個人事業主などにとって、融資はハードルが高い手段といえるでしょう。

その点、後払いファクタリングでは信用力の高さがそれほど重視されません。審査では「後払いで購入した代金を支払える能力があるかどうか」が見られますが、融資のような信用情報の厳格なチェックや保証人の提出などは求められないことがほとんどです。

後払いファクタリングの特徴

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後払いファクタリングはあくまでも「買い物」に対する仕組みであり、借入に該当しないため、信用情報に不安がある人や収入が不安定な人でも利用しやすいという特徴があります。

そのため、金融機関の融資に通らなかった人にとっても、現実的な資金調達方法となり得るのです。

後払いファクタリングのメリット3.
借入が多くても利用できる

後払いファクタリングのメリット3つ目は、借入が多くても利用できることです。借入残高が多いと、新たな融資やローンの審査で不利になることがあります。

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特に、消費者金融などで借入がある場合、総量規制の影響でこれ以上の融資を受けられないというケースも存在します。

しかし、後払いファクタリングは借り入れではないため、総量規制の対象外とされています。これは、後払いファクタリングが商品購入に紐づいた契約であり、金融機関からの直接的な貸し付けとは異なるためです。

この仕組みにより、すでに借入金が多く、金融機関の追加融資が難しい状況でも、後払いファクタリングを使えば資金を得られる可能性があります。もちろん、後日支払いを行う義務は発生するため、無理な利用は避けるべきですが、選択肢の一つとして有効です。

後払いファクタリングのメリット4.
取引先や家族に知られずに資金調達できる

後払いファクタリングのメリット4つ目は、取引先や家族に知られずに資金調達できることです。周囲に知られずに資金調達ができる点は後払いファクタリングの大きなメリットの一つです。一般的なファクタリングでは、売掛先に通知が必要となる「三者間契約」が必要な場合もあります。

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また、融資の場合は郵送物や電話連絡によって、家族に知られてしまうリスクもあります。

それに対して、後払いファクタリングはすべての手続きがインターネット上で完結できる場合が多く、郵送物が届くこともほとんどありません。さらに、商品購入の流れも業者との間で完結するため、家族や取引先に不自然な情報が伝わることも防げます。

中には、商品そのものが手元に届かず、そのまま業者に買い取られるケースもあるため、家族に見られて気づかれるというリスクも低減されます。

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周囲に資金調達の事実を知られたくない場合でも、後払いファクタリングであればプライバシーを保ちやすい環境が整っています。

以上、後払いファクタリングのメリットを解説しました。後払いファクタリングには、即日で資金調達できる点や、信用情報に不安がある人でも利用しやすい点など、多くのメリットがあります。従来の融資やファクタリングに比べて審査のハードルが低く、既存の借入が多い人でも利用できる柔軟性があるため、多くの事業者や個人にとって魅力的な選択肢となっています。

さらに、取引先や家族に知られずに利用できる点も、精神的なハードルを下げてくれる要素の一つです。とはいえ、後日代金を支払う義務は変わらないため、資金の使い道や返済計画をしっかりと立てた上で、後払いファクタリングを賢く活用することが重要です。

後払いファクタリングにまつわるおすすめ記事

次章では、後払いファクタリングを利用するうえで知っておくべき注意点やデメリットについて詳しく解説していきます。後払いファクタリングのメリットだけでなく、リスクにも目を向けることで、より安全にサービスを活用することができるでしょう。

後払いファクタリングのデメリット

後払いファクタリングは、資金調達をスピーディーに行える便利な手段として注目されていますが、その反面、利用には注意が必要な点も多く存在します。

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安易に利用してしまうと、思わぬトラブルや経済的負担に繋がるリスクがあるため、後払いファクタリングのメリットとあわせてデメリットについてもきちんと理解しておくことが大切です。

ここでは、後払いファクタリングを利用する際に知っておきたい6つの主なデメリットについて、具体的に解説していきます。

後払いファクタリングのデメリット1.
換金率が70~90%とやや低い

後払いファクタリングのデメリット1つ目は、換金率が70~90%とやや低いことです。後払いファクタリングでは、商品を購入して現金を受け取る仕組みであるため、購入金額がそのまま現金として手元に残るわけではありません。

実際に手にできる金額は、購入金額の70%から90%程度が一般的です。

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これは、業者が設定する手数料が差し引かれるためであり、実質的に10%~30%程度のコストがかかることになります。

通常のファクタリング、特に3者間ファクタリングでは手数料が2%~9%程度に抑えられるケースもあるため、それに比べると後払いファクタリングは割高だといえます。また、業者によっては明確な手数料の表示をしていないこともあり、実際にどれだけの金額が手元に残るのか分かりづらい場合もあります。

現金化率が低いということは、必要な金額を手にするためにより高額な商品を購入する必要があり、結果として支払い負担が増えるという悪循環に陥る可能性もあるのです。

後払いファクタリングのデメリット2.
法的な規制が未整備

後払いファクタリングのデメリット2つ目は、法的な規制が未整備である点です。後払いファクタリングは比較的新しいサービスであり、法律的な整備が追いついていないという側面があります。

後払いファクタリングに関連する記事:トラブルも多い後払いファクタリング!内容や注意点について解説

一般的な融資とは異なり、貸金業法や利息制限法の適用外とされるケースが多く、手数料や利用上限などに関して明確なルールが存在しません。このため、業者によっては非常に高額な手数料を設定していたり、返済の猶予が短い契約を持ちかけたりする場合もあります。

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法的な保護が受けられないことから、万が一トラブルが起きた場合でも、利用者側が不利な立場に置かれるおそれがあります。

また、金融庁も後払いファクタリングを含む「ツケ払い現金化」について注意喚起をしており、法的グレーゾーンであることを認識したうえで慎重に利用することが求められます。

参照:「今すぐ現金」「手軽に現金」に注意ください!|金融庁

後払いファクタリングのデメリット3.
在籍確認が行われることがある

後払いファクタリングのデメリット3つ目は、在籍確認が行われることがある点です。後払いファクタリングでは、契約の際に申告した勤務先に対して在籍確認を行う業者も存在します。

後払いファクタリングの在籍確認とは

税理士_依頼_おすすめのポイント

在籍確認とは、申し込み者が本当にその職場に在籍しているかを確認するために、電話などで勤務先に連絡する手続きのことです。

在籍確認が行われると、会社に知られたくない事情を抱えている人にとっては、大きなリスクとなります。業者によっては個人名で電話をかけてくれる場合もありますが、事前に確認しておかなければ、思わぬ形で会社に知られてしまう可能性もあります。

周囲に知られずに後払いファクタリングを利用したいと考える場合は、在籍確認の有無や方法について事前に確認し、必要に応じて在籍確認なしで対応してくれる業者を選ぶと良いでしょう。

後払いファクタリングのデメリット4.
購入商品が自宅に届くことがある

後払いファクタリングのデメリット4つ目は、購入商品が自宅に届くことがあることです。後払いファクタリングの契約方式によっては、購入した商品が自宅に届くケースがあります。

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たとえば、宣伝報酬方式を利用する場合、実際に商品を使用しなければレビュー投稿ができないため、商品が配送されるのは避けられません。

この場合、同居している家族に商品の到着を不審に思われ、後払いファクタリングの利用が知られてしまうリスクがあります。家族に内緒で利用したいと考えている人にとっては、大きなデメリットになるでしょう。

商品が届かない契約方式を選ぶためには、事前に契約内容を十分に確認することが必要です。デジタルコンテンツの購入を条件とするキャッシュバック方式や、商品がすぐに転売される転売代行方式であれば、商品が自宅に届く心配は少ない傾向があります。

後払いファクタリングのデメリット5.
悪徳業者の存在に注意

後払いファクタリングのデメリット5つ目は、悪徳業者の存在です。後払いファクタリングは貸金業の登録を必要としないことから、事実上どのような業者でもサービスを提供できてしまう状況にあります。これは、利用者にとって非常に大きなリスクです。

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中には、表向きは安全そうに見えても、実際には不当な手数料を請求したり、利用者に不利な契約条件を押し付けたりする悪徳業者も存在します。

たとえば、換金率が極端に低い、記載された条件と異なる対応をされる、個人情報を悪用されるといった事例も報告されています。

このような業者と契約してしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれるリスクが高くなります。信頼できる後払いファクタリング業者を見極めるには、事前に口コミを確認したり、運営会社の住所や電話番号、登録状況などをチェックすることが欠かせません。

後払いファクタリングのデメリット6.
経済状況がさらに悪化するおそれがある

後払いファクタリングのデメリット6つ目は、経済状況がさらに悪化するリスクです。後払いファクタリングは、手軽に現金を得られる手段である一方で、利用方法を誤ると経済状況が悪化するリスクも抱えています。たとえば、必要な金額を手にするために高額な商品を購入し続けると、後日支払うべき代金が膨れ上がり、支払いに行き詰まるケースがあります。

また、手数料が高いため、実際に受け取れる現金が少なく、生活費や事業資金として十分に機能しないこともあります。

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さらに、法的な保護が弱いため、支払いが遅れた場合に強引な取り立てにあう可能性もゼロではありません。

後払いファクタリングは借り入れに該当しないとはいえ、後から支払い義務が発生する点は変わらず、返済能力を超えて利用すれば、最終的には多重債務状態に陥る危険性もあるのです。

以上、後払いファクタリングのデメリットを解説しました。後払いファクタリングは、即日資金調達が可能で、信用力に自信がなくても利用できる便利なサービスですが、その背後には見逃せないデメリットやリスクが潜んでいます。換金率の低さ、法的な不透明さ、在籍確認によるプライバシーリスク、商品配送の可能性、悪徳業者の存在、そして最も深刻な経済的悪化のリスクなど、利用には十分な注意が必要です。

後払いファクタリングにまつわるおすすめ記事

後払いファクタリングを検討する際には、これらのデメリットを正しく理解し、自分の状況に合った資金調達方法かどうかを慎重に判断することが求められます。次章では、この後払いファクタリングにまつわる疑問やよくある質問をQ&A形式でご紹介していきます。

後払いファクタリングにまつわるQ&A

後払いファクタリングは、新しい資金調達手段として注目される一方で、その仕組みやリスクについて十分な情報が知られていないこともあります。

SoVa税理士ガイド編集部

この章では、後払いファクタリングに関してよくある疑問にQ&A形式で答えていきます。

後払いファクタリングを利用する前に、基本的な知識をしっかりと身につけておきましょう。

Q. 後払いファクタリングとはどのようなサービスですか?

後払いファクタリングとは、購入した商品の代金を後払いにし、その商品をファクタリング業者へ売却することで現金を得る仕組みのサービスです。

SoVa税理士お探しガイド編集部

現金を借りるのではなく、商品やサービスを介して現金化する点が特徴であり、形式上は売買契約として扱われます。

ツケ払いファクタリングや後払い現金化と呼ばれることもあります。

Q. 後払いファクタリングの利用の流れは?

後払いファクタリングを利用する際の主な流れは、以下の通りです。

①申し込み
まずは後払いファクタリングを提供する業者を選び、オンラインで申し込みを行います。多くの業者がWeb上で手続きを完結できるようにしており、利用者登録が必要な場合もあります。

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後払いファクタリングを申し込む際には業者の信頼性を確認し、悪質業者でないことを見極めましょう。

②審査
申し込み後は、本人確認書類や収入に関する書類などを提出し、審査を受けます。個人の場合は、運転免許証や給与明細、給与振込口座の確認などが必要です。法人利用であれば、登記簿謄本や通帳のコピーなどが求められます。

SoVa税理士お探しガイド編集部

審査では、収入の安定性や他社の利用履歴などがチェックされるほか、在籍確認が行われる場合もあるため、事前に確認が必要です。

③契約と商品購入
審査通過後、契約内容の説明を受け、利用方法や受け取れる金額を確認します。キャッシュバック方式や宣伝報酬方式、転売代行方式などによって条件が異なるため、よく内容を把握した上で契約を結びましょう。契約後は指定された商品を後払いで購入します。

④現金の受け取りと支払い
商品を購入した後、条件に応じてキャッシュバックや報酬、転売代金などが現金として支払われます。多くの場合、即日~数時間以内に入金が完了します。

後払いファクタリングに関連する記事:後払い現金化(ツケ払い)の最新情報と口コミ評判を解説

商品の代金は後日支払う必要があり、支払いを滞納すると信用情報に影響を及ぼす恐れがあるため、必ず期日内に支払うことが重要です。

Q. 後払いファクタリングのリスクは?

後払いファクタリングには便利な面がある一方で、次のようなリスクもあります。

  • 換金率が低い
    後払いファクタリングの手数料として10%〜30%程度が差し引かれ、実際に受け取れる金額は購入額の70〜90%程度にとどまるケースが多く見られます。
  • 法的規制が未整備
    後払いファクタリングは、貸金業ではなく売買契約を装った現金化手段であるため、法律上の明確な規制がない点が問題視されています。

後払いファクタリングで気をつけておきたい注意点

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トラブルが起きても、法律で十分に保護されない可能性がある点には注意が必要です。

  • 在籍確認によるプライバシーの問題
    業者によっては職場に電話して在籍確認を行うこともあり、後払いファクタリングの利用が勤務先に知られるリスクがあります。
  • 商品が自宅に届く場合がある
    特に後払いファクタリングの宣伝報酬方式では、購入した商品が自宅に届くこともあり、家族に利用を知られてしまうケースもあります。後払いファクタリングの契約方式によって異なるため、事前の確認が必要です。
  • 悪徳業者の存在
    後払いファクタリングは法的な登録義務がないため、誰でもサービスを提供できる環境にあり、悪質な業者が存在するリスクもあります。

SoVa税理士ガイド編集部

高額な手数料や不明瞭な契約条件を提示してくる業者にはくれぐれも注意しましょう。

  • 経済状況の悪化
    支払い能力を超えて商品を購入してしまうと、後に支払いが困難になり、結果として後払いファクタリングによる経済的な負担が大きくなってしまうこともあります。

以上、後払いファクタリングにまつわるQ&A解説でした。後払いファクタリングは、即日で現金を手に入れられる利便性の高いサービスでありながら、その仕組みやリスクについて正しく理解していなければ、トラブルに巻き込まれる可能性もあります。Q&Aを通じて基本的な知識を押さえ、自分にとって本当に必要なサービスかを見極めたうえで活用することが大切です。

信頼できる業者選び、契約内容の確認、支払い能力の把握を徹底し、リスクのない安全な利用を心がけましょう。

まとめ

後払いファクタリングは、現金が必要なタイミングで迅速に資金を確保できる便利な手段として注目を集めています。一般的なファクタリングとは異なり、売掛金ではなく買掛金を現金化する点が特徴で、信用力が低くても利用しやすい、即日で資金調達できるなどのメリットがあります。また、借入ではないため総量規制の対象外で、他人に知られずに利用できる点も魅力です。

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後払いファクタリングに関連する記事:後払いファクタリングは違法?利用時の注意点を解説

一方で、後払いファクタリングには注意すべきリスクも存在します。換金率が低く高額な手数料が発生するケースや、法的な規制が未整備であること、悪質業者の存在などが後払いファクタリングのリスクとして挙げられます。商品が自宅に届いて家族に知られるリスクや、在籍確認が行われる可能性にも注意が必要です。

後払いファクタリングを利用する際は、信頼できる業者を見極めたうえで契約内容をしっかりと確認し、自身の返済能力を十分に考慮することが重要です。後払いファクタリングの仕組みやメリット・デメリットを理解し、安全な活用を心がけましょう。

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