法人設立時の必要書類は?提出方法や作成時の注意点も解説!
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公開日:2025年9月
更新日:2025年9月6日
法人設立を行う際には、法務局に提出するための必要書類を正しく準備することが欠かせません。必要書類は、登記申請書や定款、資本金の払込証明書、印鑑証明書など多岐にわたり、それぞれ法人設立の要件を満たすための重要な役割を担っています。
書類に不備や記載漏れがあると、法人設立の登記申請が受理されず、再提出やスケジュールの遅延、さらには追加費用の発生につながる可能性もあります。そのため、法人設立に必要な書類の種類や作成手順、提出方法を正しく理解しておくことが大切です。
法人設立の必要書類:全ての会社で必要になる書類8点

株式会社を法人設立する際には、登記申請にあたってさまざまな必要書類を準備する必要があります。法人設立の手続きを円滑に進めるためには、書類ごとの役割や注意点を理解しておくことが重要です。ここでは、株式会社の法人設立で必須となる必要書類について解説します。
法人設立の必要書類①:登記申請書
登記申請書は、法人設立における中心的な必要書類です。会社名(商号)や本店所在地、登録免許税の金額、添付する必要書類の一覧を記載します。登録免許税は「資本金の1000分の7」と定められており、15万円未満の場合は15万円が最低額となります。
法人設立の必要書類②:登録免許税の収入印紙貼付台紙
法人設立の登記では、登録免許税を収入印紙で納付します。
会社設立時の必要書類に関する気をつけておきたい注意点

収入印紙は台紙に貼り付けて提出しますが、この際に注意すべき点は「消印をしてはいけない」という点です。登記機関が消印を行うため、自分で押してはいけません。
法人設立の必要書類③:登記すべき事項
登記すべき事項は法人設立の形態によって異なります。株式会社設立の場合、法務省のひな形を参考にしてテキストデータで作成するのが一般的です。CD-RやDVDで提出することも可能です。
法人設立の必要書類④:定款
定款は法人設立における「会社の憲法」とも呼ばれる必要書類です。発起人全員の同意で作成され、認証を経てから登記手続きに進みます。会社の基本ルールを定める重要な書類です。
法人設立時の必要書類に関するおすすめ記事:会社設立の必要書類を一覧で紹介!株式会社と合同会社で必要書類は違う?
法人設立の必要書類⑤:取締役の就任承諾書
法人設立では、取締役がその役職を承諾したことを証明する就任承諾書が必要です。代表取締役の場合も、取締役としての就任承諾書を別途提出する必要があります。
法人設立の必要書類⑥:払込証明書(資本金の払い込みを証する書面)
払込証明書は、法人設立時に定款記載通りの資本金が払い込まれたことを示す必要書類です。振込内容を記録した通帳のコピーと合わせて提出します。
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法人設立の必要書類⑦:印鑑届書
会社設立後には代表社印を法務局に登録する必要があり、その際に使用する必要書類が印鑑届書です。
法人設立の必要書類⑧:印鑑証明書
法人設立の際には、発起人や取締役の印鑑証明書が必要になります。定款認証時や登記申請時に使用します。市役所やコンビニ交付サービスで取得可能です。
法人設立の必要書類:場合によって必要になる書類4点

株式会社の法人設立においては、登記手続きに必要書類が多数存在します。定款や登記申請書のほかにも、会社の形態や機関設計によって提出の有無が変わる必要書類があります。ここでは「発起人の決定書」「代表取締役・監査役の就任承諾書」「取締役全員の印鑑証明書」について解説します。

SoVa税理士ガイド編集部
法人設立時の必要書類について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。
場合によって準備すべき必要書類①:発起人の決定書
発起人の決定書は、法人設立時に本店所在地を正式に決定したことを証明する必要書類です。定款に番地まで記載している場合や、公告方法に電子公告以外を選択している場合には不要となりますが、条件を満たさない場合には法人設立に必須の書類となります。
場合によって準備すべき必要書類②:代表取締役・監査役の就任承諾書
法人設立の必要書類のひとつが、代表取締役および監査役の就任承諾書です。内容は取締役の就任承諾書とほぼ同様ですが、取締役会を設置していない会社や、取締役が1人だけで自動的に代表取締役となる場合は提出不要です。また、監査役についても会社の機関設計によって設置義務がなければ就任承諾書を用意する必要はありません。
場合によって準備すべき必要書類③:取締役全員の印鑑証明書
取締役会を置かない株式会社を法人設立する場合は、取締役全員の印鑑証明書を必要書類として提出する必要があります。一方、取締役会を設置している法人設立の場合は、代表取締役の印鑑証明書のみの添付で足ります。
場合によって準備すべき必要書類④:法人設立における署名捺印の取り扱い
ここまで紹介した必要書類のうち、「定款」と「発起人の決定書」には発起人の署名捺印が必須です。また、各種就任承諾書には該当者本人の署名捺印が必要となります。その他の書類は代表取締役が署名捺印を行います。
会社設立時の必要書類はここがポイント!

特に「登記申請書」と「資本金の払込証明書」には法人設立で作成した会社実印を使用し、それ以外の必要書類には個人の実印を用います。
なお、「登録免許税の収入印紙貼付台紙」「登記すべき事項を保存したCD-R」「取締役全員の印鑑証明書」については署名捺印を行う必要はありません。
法人設立の必要書類の提出方法

法人設立を行う際には、必要書類をどの方法で提出するかを事前に決めておくことが大切です。法人設立に必要書類を提出する方法には「窓口申請」「郵送申請」「オンライン申請」の3種類があり、それぞれにメリットと注意点があります。窓口では書類の不備をその場で確認でき、郵送は遠方からでも対応可能、オンラインは時間や場所を選ばず手続きできるといった特徴があります。
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法人設立をスムーズに進めるためには、自分の状況に合った方法を選び、必要書類を正しく準備して提出することが重要です。
窓口での提出方法
法人設立の必要書類は、管轄する法務局の窓口に直接持参して提出できます。窓口で申請するメリットは、提出時に書類の不足や誤りを確認してもらえる点です。登記申請に不安がある場合には、法人設立の必要書類を窓口で提出するのがおすすめです。
郵送での提出方法
法人設立の必要書類は、管轄の法務局宛に郵送して提出することも可能です。郵送方法に指定はありませんが、簡易書留や特定記録郵便を利用すれば配達状況を確認でき、安心して必要書類を送ることができます。法務局が遠方の場合や窓口に行く時間がない方は、郵送での法人設立申請を検討しましょう。
オンラインでの提出方法
法人設立の必要書類は、法務局の「登記・供託オンライン申請システム(登記ねっと・供託ねっと)」や「法人設立ワンストップサービス」を利用してオンラインで提出することも可能です。

SoVa税理士お探しガイド編集部
自宅から好きな時間に申請できる点は大きなメリットですが、電子証明書の読み取りや必要機材の準備が必要になります。
オンライン環境に慣れている場合は、法人設立の効率化につながる便利な方法といえるでしょう。
法人設立の必要書類の綴じ方

法人設立に必要な書類は、法務局へ提出する際に正しい順番で綴じることが求められます。法人設立の登記をスムーズに進めるためには、必要書類の並べ方や契印の有無を理解しておくことが大切です。
法人設立における必要書類の綴じ方
法人設立の登記手続きでは、必要書類を次の順序で綴じるのが一般的です。
① 登記申請書
② 登録免許税納付用台紙(収入印紙を貼付)
③ 定款
④ 発起人の決定書
⑤ 各種就任承諾書(取締役・代表取締役・監査役など)
⑥ 取締役や発起人の印鑑証明書
⑦ 資本金の払い込みを証する書面
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このように法人設立の必要書類をホチキス留めし、左側をまとめるのが一般的な方法です。
契印の注意点
登記申請書や登記すべき事項を記載した書面、登録免許税納付用台紙には、法人設立で作成した会社実印を用いて契印を行います。契印がされていないと登記申請が受理されない場合があるため、法人設立に必要な書類を提出する前に必ず確認しましょう。
印鑑届出書の扱い
印鑑届出書は法人設立に必要な書類ですが、他の書類と一緒にホチキスで綴じてはいけません。

SoVa税理士お探しガイド編集部
クリップどめで別添するのが正しい扱いです。
法人設立時の必要書類作成時の注意点

法人設立では、登記に必要書類を正確に作成・提出することが最重要です。必要書類に不備があると、法人設立の申請が受理されず、再手続きによる遅延や追加コストが発生しかねません。ここでは、法人設立の必要書類に関する注意点を簡潔に整理します。
注意点①:書類不備
法人設立の必要書類は、一つの不備でも登記が止まります。以下を重点確認しましょう。
- 日付・氏名・住所・商号・本店所在地・資本金額の整合性
- 定款記載事項と添付書類(発起人の決定書、各就任承諾書等)の整合性
- 会社実印・個人実印の押印箇所、契印の有無
- 収入印紙の貼付・消印の取扱い、登記すべき事項の媒体(書面/CD等)

SoVa税理士お探しガイド編集部
法人設立時の必要書類についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
注意点②:提出期限の厳守(定款認証から2週間以内)
法人設立の登記申請は、原則として定款認証日から2週間以内が期限です。

SoVa税理士お探しガイド編集部
期限超過は法的効力やスケジュールに影響し、追加対応が必要になる場合があります。
必要書類の準備は逆算で進め、定款認証前から様式・添付物・押印体制を整えておくと安心です。
まとめ

法人設立に必要な書類は、すべての会社で必須となる基本的な必要書類に加え、会社の機関設計や状況によって追加で求められる必要書類もあります。さらに、法人設立の必要書類は提出方法や綴じ方にもルールがあり、契印や添付書類の順序を誤ると手続きがスムーズに進みません。
法人設立を成功させるためには、事前に必要書類をリストアップし、作成時の注意点を押さえたうえで、期限内に漏れなく提出することが重要です。正しい知識と準備をもって必要書類を整えれば、法人設立の登記もスムーズに進められるでしょう。
法人設立時の必要書類に関するおすすめ記事:会社設立に必要な書類は全部で10種類! 書き方や提出方法についてわかりやすく解説
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