法人成りした後も小規模企業共済は継続できる?継続するメリット・注意点も解説!
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公開日:2026年1月
更新日:2026年1月6日
個人事業主として事業を続けてきた方の中には、「法人成りした後も小規模企業共済は続けられるのか?」「法人成りすると小規模企業共済はどうなるのか?」と疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
小規模企業共済は、個人事業主や小規模企業の役員が退職金代わりとして活用できる制度ですが、法人成りをきっかけに取り扱いが変わる点には注意が必要です。
実は、法人成り後であっても条件を満たせば小規模企業共済を継続できるケースがあり、同一人通算制度を活用することで、個人事業主時代の掛金や加入期間を引き継ぐことも可能です。一方で、法人成り後は掛金の扱いや税務上の注意点、解約時のリスクなど、事前に理解しておくべきポイントも少なくありません。
この記事では、法人成り後に小規模企業共済はどうなるのかを中心に、加入条件や継続の可否、法人成り後に小規模企業共済を継続するメリット・注意点、向いている人・向いていない人の特徴、さらに具体的な手続き方法まで、わかりやすく解説します。
法人成りを検討している方や、すでに法人成りした方が後悔しない判断をするための参考にしてください。
目次
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そもそも小規模企業共済の加入条件は?

小規模企業共済は、法人成り前後の小規模事業者や会社役員のために設けられた共済制度であり、その名称どおり、小規模な事業形態を対象としています。そのため、小規模企業共済の加入資格は、主に従業員数や事業形態(個人事業主か、法人成り後の会社役員か)によって定められています。
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業種・組織別|小規模企業共済の加入資格(法人成り後も対象)
建設業・製造業・運輸業・サービス業(宿泊業・娯楽業のみ)・不動産業・農業
常時使用する従業員が20人以下であることが条件です。
対象者は、個人事業主または法人成り後の会社等の役員で、共同経営者も加入可能です(ただし個人事業主1人につき2人まで)。
商業(卸売業・小売業)・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)
常時使用する従業員が5人以下であることが条件となります。
こちらも、個人事業主や法人成りした会社の役員が小規模企業共済に加入できます。
企業組合・協業組合
常時使用する組合員または従業員の数が20人以下である場合、役員は小規模企業共済の加入対象です。
農事組合法人(農業経営が主)
常時使用する従業員が20人以下であることが条件で、役員は法人成り後も小規模企業共済に加入できます。
弁護士法人・税理士法人
常時使用する従業員が5人以下の場合に限り、社員(役員)は小規模企業共済の加入資格を有します。
法人成り後も小規模企業共済を継続するメリット・デメリットに関するおすすめ記事
このように、小規模企業共済の加入資格は業種や組織形態によって異なるものの、法人成り後であっても、従業員数が20人以下(業種によっては5人以下)の会社の事業主や役員であれば、原則として加入可能です。特に、法人成りを検討している個人事業主にとっては、法人成り後も継続して小規模企業共済を活用できる点は大きなメリットといえるでしょう。
なお、商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)、弁護士法人、税理士法人については、従業員数の上限が5人までとされている点に注意が必要です。また、小規模企業共済は一般的な共済金制度と異なり、加入時の年齢制限はありません。
SoVa税理士ガイド編集部
ただし、共済金を老齢給付(年金)として受け取るためには、掛金を180か月以上払い込んでいることが条件となります。
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法人成りのタイミングや将来の退職時期を見据え、いつから小規模企業共済に加入するかを慎重に検討することが重要です。
法人成り後小規模企業共済はどうなる?

小規模企業共済は個人単位で加入する制度のため、法人成り後の取り扱いは形態によって異なります。法人成りのパターンごとに、小規模企業共済をどう扱うかを確認しておきましょう。
完全に法人成りする場合
個人事業を廃業し、完全に法人成りする場合でも、新設法人が小規模企業共済の加入要件を満たしており、かつ本人がその法人の役員となる場合は、小規模企業共済の契約を継続できます。
SoVa税理士ガイド編集部
この場合、個人事業主時代の掛金納付月数を法人成り後も通算でき、同一人通算として小規模企業共済を引き続き活用可能です。
一方で、法人成り後の法人が小規模事業者に該当しない場合や、本人が新設法人の役員に就任しない場合には、小規模企業共済は継続できません。その場合は、これまで支払った掛金と同額の準共済金が支給され、契約は解約となります。
個人事業を残して法人成りする場合(代表者が同じ)
個人事業を継続したまま法人成りし、個人事業主と法人代表者が同一人物である場合、小規模企業共済に二重加入することはできません。小規模企業共済はあくまで個人を対象とした制度であるためです。
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そのため、法人成り後の小規模企業共済の扱いとしては、以下いずれかの選択が必要となります。
・個人事業主として加入している小規模企業共済をそのまま継続し、法人では加入しない
・個人事業主としての小規模企業共済を解約し、法人成り後に法人役員として新規加入する
SoVa税理士ガイド編集部
法人成り後も小規模企業共済を継続するメリット・デメリットについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。
法人成りの目的や将来の退職時期を踏まえ、どちらが有利かを検討することが重要です。
個人事業を残して法人成りする場合(代表者が異なる)
個人事業を残したまま法人成りするケースでも、法人の代表者が個人事業主とは別の人物である場合には、法人は新規に小規模企業共済へ加入することが可能です。
これは、個人事業と法人が別々の個人を代表者としているため、小規模企業共済の加入資格が重複しないからです。
ただし、個人事業主がその法人の役員に就任する場合には、役員として小規模企業共済へ加入することはできません。法人成り後の役職や立場によって小規模企業共済の取り扱いが変わる点には注意が必要です。
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法人成り後の小規模企業共済の取り扱い

個人事業主から法人成りした場合、小規模企業共済の取り扱いにはいくつかの選択肢があります。法人成り後に不利にならないためにも、事前に制度の仕組みを理解しておくことが重要です。

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ケース①:法人成り後も小規模企業共済の加入を継続する
法人成り後であっても、一定の条件を満たせば、個人事業主として加入していた小規模企業共済を法人役員として継続できるケースがあります。
この場合は、「同一人通算」の手続きを行うことで、個人事業主時代に支払った掛金や加入期間を、法人成り後の小規模企業共済契約へ引き継ぐことが可能です。
ただし、法人成り後に新設法人の役員であることや、会社の規模が小規模企業共済の加入要件(従業員数など)を満たしていることが前提条件となります。法人成りの形態によっては継続できない場合もあるため、手続き前に条件を必ず確認しましょう。
法人成り後も小規模企業共済を継続するメリット・デメリットに関するおすすめ記事
ケース②:法人成りを機に小規模企業共済を解約し、準共済金を受け取る
法人成り後は、原則として個人事業主としての小規模企業共済の加入資格を失うため、小規模企業共済を解約して準共済金を受け取るという選択肢もあります。
ただし、法人成り後も同一人通算の条件を満たせば、加入を継続できるケースがある点には注意が必要です。

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準共済金は、これまでに納付した掛金額に応じて支給されますが、掛金の納付期間が12か月未満の場合は支給対象外となります。また、一定の条件を満たすことで、掛金の運用実績に基づく付加給付金が上乗せされる場合もあります。
法人成りのタイミングや今後の退職金設計によっては、準共済金を受け取るか、小規模企業共済を継続するかの判断が重要になります。
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ケース③:法人成りに伴い小規模企業共済の解約手当金を受け取る
個人事業から法人成りへ移行した場合でも、条件を満たせば小規模企業共済の解約手当金を受け取れる場合があります。
法人成り後に小規模企業共済を継続する際に気をつけておきたい注意点
解約手当金の支給額は、掛金の納付期間や契約内容によって大きく異なり、納付期間が20年未満の場合は元本割れする可能性があるため注意が必要です。
支給額の目安としては、掛金の納付月数に応じて納付総額の約80%〜120%相当となりますが、正確な金額は小規模企業共済の規程に基づいて算定されます。
なお、掛金の納付期間が1年未満の場合は、解約手当金が支給されないこともあるため、法人成り前に必ず確認しておくことをおすすめします。
法人成り後に小規模企業共済を継続するメリット

法人成り後も小規模企業共済を継続することで、節税・資金調達・将来設計の面でさまざまなメリットを得られます。法人成りを検討している段階から、制度の強みを把握しておきましょう。
法人成り後に小規模企業共済を継続するメリット①:掛金を所得控除として活用できる
法人成り後であっても、条件を満たせば小規模企業共済を継続加入することが可能です。
個人事業主時代から加入している小規模企業共済の掛金は、個人の確定申告において全額が所得控除の対象となるため、法人成り後も高い節税効果を期待できます。
小規模企業共済の掛金は、月額1,000円から最大70,000円まで自由に設定でき、法人成り後の役員報酬や個人の収入状況に応じて柔軟に調整できます。所得控除を活用することで、法人成り後の手取りを増やしつつ、将来の退職金準備を同時に進められる点は大きなメリットです。
SoVa税理士ガイド編集部
法人成り後も小規模企業共済を継続するメリット・デメリットについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。
ただし、法人成り後に小規模企業共済を継続するには、法人の役員であることや会社規模などの条件があります。実際の手続きや税務上の扱いについては、税理士など専門家に確認すると安心です。
法人成り後に小規模企業共済を継続するメリット②:低金利の貸付制度を利用できる
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法人成り後も小規模企業共済を継続していれば、掛金の範囲内で利用できる低金利の貸付制度を活用できます。
この貸付制度は、小規模企業共済の加入者向けに設けられており、条件を満たすことで、一般的な金融機関の融資と比べて低い金利で資金調達が可能です。
法人成り直後は資金繰りが不安定になりやすい時期ですが、小規模企業共済の貸付制度を活用することで、運転資金や一時的な資金需要に対応しやすくなります。融資限度額や金利は制度改定により変更されることがあるため、利用前には最新情報を確認しましょう。
法人成り後に小規模企業共済を継続するメリット③:共済金の受取方法を選択できる
法人成り後も小規模企業共済を継続していれば、将来受け取る共済金について、受取方法を選択できるというメリットがあります。主な受取方法は、「一括受取」「分割受取」「一括と分割の併用」の3種類です。
SoVa税理士ガイド編集部
例えば、一括受取を選択すれば、法人成り後の次の事業投資やライフイベントに向けて、まとまった資金を確保できます。一方、分割受取を選ぶことで、老後の年金のように安定した収入源として活用することも可能です。
法人成り後のライフプランや退職時期を見据え、どの受取方法が最適かを事前に検討しておくことが重要です。

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法人成り後に小規模企業共済を継続するメリット④:付加共済金が上乗せされる可能性がある
法人成り後も小規模企業共済を継続している場合、加入状況や運用実績によっては、付加共済金が基本共済金に上乗せされることがあります。付加共済金は、中小企業基盤整備機構が定める計算方法に基づき、運用収益などを原資として算出される追加給付です。
付加共済金は、基本共済金と同様に、退職や廃業、役員退任などのタイミングでまとめて受け取ることができます。ただし、解約手当金の計算には含まれないため、法人成り後に途中解約を検討する場合は注意が必要です。
法人成り後に小規模企業共済を継続するメリット⑤:掛金の運用による増加が期待できる
法人成り後も小規模企業共済を継続することで、掛金は中小企業基盤整備機構によって一元的に運用されます。
元本の安全性に配慮した運用が行われているため、長期で積み立てることで、支払った掛金を上回る共済金を受け取れる可能性があります。
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もちろん、運用利回りは確定しているわけではなく、受取額が掛金総額を下回るケースもあります。ただし、銀行の普通預金と比較すると、過去の実績では相対的に高い水準となる傾向があり、法人成り後の長期的な資産形成手段として検討する価値は十分にあります。
法人成り後に小規模企業共済を継続する際の注意点

法人成り後も小規模企業共済を継続できる一方で、事前に理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。制度を正しく活用するために、マイナス面もしっかり把握しておきましょう。
法人成り後に小規模企業共済を継続する際の注意点①:掛金を法人の経費にできない
法人成り後に小規模企業共済を継続する場合、掛金は法人の経費(損金)として算入できません。
法人役員として小規模企業共済に加入している場合、掛金はあくまで「個人が支払うもの」として扱われるため、法人の課税所得を直接減らす効果はありません。
また、個人事業主時代のように事業所得から控除できるわけでもないため、法人成り後は節税効果の性質が変わる点に注意が必要です。そのため、法人成り後に小規模企業共済を継続する際は、掛金の支払いが法人・個人双方の資金繰りに与える影響を踏まえ、無理のない範囲で活用することが重要です。
法人成り後も小規模企業共済を継続するメリット・デメリットに関するおすすめ記事
法人成り後に小規模企業共済を継続する際の注意点②:納付期間が短いと共済金が少なくなる可能性がある
小規模企業共済は、掛金の納付期間が短い場合、受け取れる共済金が少なくなる、または受け取れない可能性があります。
SoVa税理士ガイド編集部
例えば、加入から6か月未満の段階で廃業や死亡などの請求事由が発生した場合、支払った掛金の全額が共済金として戻らないケースがあります。
さらに、法人成り後に解約して受け取る準共済金や解約手当金についても、掛金の納付期間が1年未満の場合は支給対象外となることがあるため注意が必要です。
法人成りのタイミングが加入初期と重なる場合は、納付期間や共済金の条件を事前に確認し、将来的な不利益を避けるための計画的な判断が求められます。
法人成り後に小規模企業共済を継続する際の注意点③:共済金の受取時に課税される場合がある
法人成り後に小規模企業共済を継続し、将来共済金を受け取る際には、所得税が課税される場合がある点にも注意が必要です。
受取方法によって税務上の扱いは異なり、一括受取の場合は「退職所得」として計算され、一定の退職所得控除が適用されます。
一方、分割受取の場合も原則として退職所得扱いとなりますが、契約内容や受取方法によっては一時所得として課税対象となるケースもあります。
受取時期や金額によって税負担が大きく変わる可能性があるため、法人成り後に小規模企業共済を継続する場合は、受取方法まで含めて事前に税理士など専門家へ相談することが重要です。
小規模企業共済が向いている人の特徴

小規模企業共済は、個人事業主や法人成りを見据えた経営者にとって、将来に備えるための心強い制度です。ここでは、法人成り前後を問わず、小規模企業共済が特に向いている人の特徴を整理します。
小規模企業共済が向いている人の特徴①:法人成り前後で退職金を自分で準備したい人
自営業やフリーランスなどの個人事業主、または将来的に法人成りを予定している人には、小規模企業共済が向いています。会社員のような退職金制度がない立場でも、小規模企業共済を活用すれば、廃業時や役員退任時に受け取れる「自分の退職金」を計画的に準備できます。
法人成り後も条件を満たせば継続できるため、長期的な退職金設計がしやすい点も魅力です。

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小規模企業共済が向いている人の特徴②:法人成り前後で所得が高く、節税対策を重視したい人
小規模企業共済の掛金は、法人成り前の個人事業主時代も、法人成り後に役員として加入を継続している場合も、全額が所得控除の対象となります。
SoVa税理士ガイド編集部
法人成り後も小規模企業共済を継続するメリット・デメリットについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。
そのため、年間所得が多い人ほど節税効果を実感しやすく、すでに安定した売上が見込める個人事業主や、高収入の状態で法人成りを検討している人にとって有効な制度です。法人成り前後の税負担を抑えながら、将来資金を積み立てたい人に適しています。
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小規模企業共済が向いている人の特徴③:法人成り後も事業を長く続ける予定がある人
小規模企業共済は、加入期間が20年以上になると受取条件が有利になる制度です。そのため、法人成り後も含めて、長期的に事業を続ける予定がある人に向いています。
加入期間が20年未満の状態で任意解約や掛金滞納による解約を行うと、受取額が掛金総額を下回る可能性がありますが、廃業や病気・ケガによる退任などのやむを得ない理由であれば、元本割れのリスクは基本的にありません。
小規模企業共済が向いている人の特徴④:法人成りや廃業も見据え、堅実な資産形成をしたい人
法人成りや将来の廃業、老後資金まで見据えて、安定した資産形成をしたい人にも小規模企業共済は向いています。
小規模企業共済のここがポイント!
株式投資や投資信託のように大きなリターンは期待できないものの、元本割れリスクが低く、長期でコツコツ積み立てられる点が小規模企業共済の強みです。
法人成り前後の不確実な時期でも、安心して続けられる資産形成手段といえるでしょう。
小規模企業共済が向いていない人の特徴

小規模企業共済は法人成り前後の経営者にとって有効な制度ですが、すべての人に適しているわけではありません。ここでは、法人成りを検討している人も含め、小規模企業共済が向いていない人の特徴を整理します。

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小規模企業共済が向いていない人の特徴①:法人成り後を含め、数年以内に解約する予定がある人
小規模企業共済は、長期加入を前提とした制度であるため、法人成り前後を問わず、数年以内に解約する予定がある人には向いていません。加入期間が20年未満の状態で任意解約すると、受け取れる解約手当金が掛金総額を下回る、いわゆる元本割れのリスクがあります。
法人成り後も小規模企業共済を継続するメリット・デメリットに関するおすすめ記事
また、加入から6か月未満、あるいは12か月未満で解約した場合、法人成りの有無にかかわらず、納付した掛金が戻らないケースもあります。法人成りのタイミングが近い人ほど、加入期間と解約条件を慎重に確認する必要があります。
小規模企業共済が向いていない人の特徴②:法人成り前後で収入が不安定で、掛金を継続できるか不安な人
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収入の変動が大きい個人事業主や、法人成り直後で売上が安定していない場合、小規模企業共済の掛金を毎月継続して支払うことが負担になる可能性があります。
掛金は増減できるとはいえ、収入が不安定な状態で無理に小規模企業共済を続けると、資金繰りを圧迫するリスクがあります。
法人成り後に事業が軌道に乗り、安定した利益が見込めるようになってから、小規模企業共済の加入や継続を検討するという考え方も有効です。
小規模企業共済が向いていない人の特徴③:法人成り後に複数の制度を管理するのが負担に感じる人
小規模企業共済は、iDeCoなど他の制度と併用でき、法人成り前後の節税対策として高い効果が期待できます。しかし、複数の制度を同時に利用すると、手続きや管理が煩雑になりやすい点は否めません。
SoVa税理士ガイド編集部
法人成り後の経理や税務管理をできるだけシンプルにしたい人や、制度の使い分けに手間をかけたくない人にとっては、小規模企業共済の管理が負担に感じられることもあります。
小規模企業共済が向いていない人の特徴④:法人成り後も資金の流動性を重視したい人
小規模企業共済は、貯蓄性や将来資金の準備に優れた制度である一方、資金の流動性は高くありません。
掛金の一部だけを自由に引き出すことはできず、解約手当金や共済金が実際に振り込まれるまでには、法人成り後であっても最短で数週間程度かかります。
そのため、急な支出にすぐ対応できる資金を重視したい人や、手元資金を柔軟に動かしたい人には、小規模企業共済は必ずしも向いていないといえるでしょう。
法人成り後も小規模企業共済を継続するための手続き

小規模企業共済を法人成り後も継続するには、いくつかの決まった手続きを行う必要があります。ポイントは、「法人成り後も加入資格を満たしていること」と「必要書類を期限内に提出すること」です。ここでは、法人成り後に小規模企業共済を継続するための手続きの全体像を、順を追って説明します。
まず、法人成りに伴い、小規模企業共済の継続手続きに必要な書類を準備します。具体的には、個人事業を廃業したことを証明する廃業届の写し、法人成り後の会社情報が記載された履歴事項全部証明書(商業登記簿謄本)、そして「納付月数通算申出書兼契約申込書(同一人通算用)」です。この同一人通算の書類を提出することで、個人事業主時代に積み立てた小規模企業共済の掛金や加入期間を、法人成り後も引き継ぐことができます。
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書類が揃ったら、中小企業基盤整備機構の業務を取り扱っている金融機関や委託団体を通じて申込みを行います。直接中小機構へ送るのではなく、普段利用している金融機関などを窓口として手続きを進める形になります。
提出された書類は、中小企業基盤整備機構で審査されます。審査にはおおよそ40日ほどかかるのが一般的で、内容に問題がなければ、法人成り後も小規模企業共済を継続できることが正式に認められます。契約が成立すると、申込みから約2か月後を目安に「小規模企業共済手帳」や「加入者のしおり・約款」が自宅に郵送されます。
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個人事業主から法人化(法人成り)したときの社会保険手続きとは?個人事業主から法人化した際のメリットも解説!
SoVa税理士ガイド編集部
なお、ここで注意したいのが契約の開始日です。法人成り後の小規模企業共済は、審査が終わった日ではなく、申込みをした日にさかのぼって契約が成立します。そのため、法人成り後はできるだけ早めに手続きを進めたほうが安心です。
審査が完了すると、「納付月数通算(同一人通算)手続き完了のお知らせ」や「契約内容確認書」が届き、これで法人成り後の小規模企業共済の継続手続きは完了です。ただし、この同一人通算の手続きは、法人成りから1年以内に行わなければならないため、期限を過ぎないよう注意しましょう。
まとめ

法人成りをしたからといって、必ずしも小規模企業共済をやめなければならないわけではありません。法人成り後でも、一定の加入条件を満たしていれば、小規模企業共済を継続できる場合があります。同一人通算制度を利用すれば、個人事業主時代に積み立てた掛金や加入期間を引き継ぐことができ、長期的な退職金準備を継続できる点は大きなメリットです。
一方で、法人成り後の小規模企業共済は、掛金を法人の経費にできないことや、納付期間が短い場合の元本割れリスク、共済金受取時の課税など、注意すべきデメリットも存在します。そのため、法人成り後の収入状況や事業計画、将来のライフプランを踏まえたうえで、継続するかどうかを慎重に判断することが重要です。
小規模企業共済は、法人成り前後を通じて、退職金を自分で準備したい人や、長期的に事業を続ける予定がある人には向いている制度です。一方で、短期間で解約する可能性がある人や、資金の流動性を重視したい人には必ずしも適していません。
法人成り後も小規模企業共済を上手に活用するためには、制度の仕組みを正しく理解し、必要な手続きを期限内に行うことが欠かせません。自身の状況に合った選択を行い、法人成り後の資産形成や将来設計に役立てていきましょう。
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