アルバイトの有給付与の条件は?賃金の計算方法についても解説!

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公開日:2025年4月

更新日:2025年4月1日

パート・アルバイトにも有給付与する必要があるのか、気になっている人事担当者も多いでしょう。有給付与は正社員だけに適用されると考えがちですが、実はアルバイトやパートにも有給付与が義務付けられています。

一定の条件を満たしたアルバイトやパートには、有給付与の対象となり、有給休暇を取得する権利が発生します。しかし、有給付与の具体的な日数や条件、アルバイトへの適用方法について正しく理解していない企業も少なくありません。

この記事では、アルバイトやパートに対する有給付与の詳細や、有給休暇取得時の賃金計算方法、さらに有給付与に関する注意点について詳しく解説します。アルバイトの有給付与に関する正しい知識を身につけ、適切な運用を行いましょう。

アルバイトの有給付与条件

アルバイトやパート従業員が有給休暇を取得するには、「6か月以上勤務を継続的にしている」「全労働日の8割以上出勤している」という2つの要件を満たす必要があります。以下で詳しく見てみましょう。

アルバイトの有給付与条件①:6か月以上勤務を継続的にしている

アルバイトやパートに対する有給付与は、入社から6か月以上継続して勤務していることが条件となります。アルバイトとして働き始めてから6か月が経過していない場合は、有給休暇を取得することはできません。

アルバイトの有給付与はここがポイント!

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この「6か月以上」には、シフト日数は関係なく、週1日勤務でも週4日勤務でも、入社日が同じなら、半年後の同じタイミングで有給付与が行われます。

アルバイトの有給付与条件②:全労働日の8割以上出勤している

アルバイトへの有給付与のもう1つの要件が、全労働日の8割以上出勤していることです。有給付与の対象となるためには、就業規則や雇用契約で定められた所定労働日数の8割以上を出勤している必要があります。入社日から6か月経過後を基準日とし、継続して勤務していても、その基準日までの出勤率が8割未満だった場合は有給付与が行われません。なお、その後は基準日ごとにアルバイトにも有給付与が適用されることになります。

アルバイトの有給付与日数の考え方

ここからは、アルバイトやパートといった非正規の労働者に対して、有給休暇をどう付与すればよいのか、2つの基準に分けて解説します。

アルバイトの有給付与日数の考え方①:週30時間以上または週5日シフト以上の基準

アルバイトやパートで週30時間以上、あるいは週5日以上のシフトで働く場合、半年以上継続して8割以上出勤していれば、年間10日の有給休暇が与えられます。出勤率は、「(実際の出勤日数÷所定労働日数)×100%」で計算可能です。

また、育児休暇や介護休暇などの休暇制度を利用した場合も、出勤日数に含んで計算できます。入社半年で年間10日の有給休暇が与えられた後、勤続年数を重ねるごとに付与される有給休暇の日数も増え、6年半たつと1年ごとに20日有給付与されるようになります。

アルバイトの有給付与に関するおすすめ記事:パート・アルバイトにも有給休暇はある!付与日数や発生条件について解説

アルバイトの有給付与日数の考え方②:シフトが週4日以下の基準

たとえ労働時間が週30時間未満で、かつ週4日以下の場合でも、1年間を通じて8割以上出勤していれば、有給休暇は付与されます。先に解説したフルタイム勤務のケースと同様に、出勤率は「(実際の出勤日数÷所定労働日数)×100%」で計算可能です。

また、育児休暇や介護休暇などの各種休暇も出勤日として算入でき、変わりはありません。ただ、フルタイム勤務と異なる点もあります。

SoVa税理士ガイド編集部

有給休暇の日数は勤続年数とともに増えていくものの、その日数は少ないのが特徴です。勤続年数6.5年以上で見たとき、例えば、週4日勤務であれば最大15日、週3日なら11日、週2日なら7日、週1日なら3日となっています。

アルバイトが有給を取得した場合の賃金計算の方法

有給付与により取得した有給休暇は、賃金が発生する休暇です。では、アルバイトが有給休暇を取得した際、どのように賃金を計算すればよいのでしょうか。ここでは、労働基準法で定められている3つのパターンについて解説します。

アルバイトの有給取得時の賃金計算方法①:通常賃金から計算する方法

アルバイトでも、1週間や1か月で労働日数や時間が決まっている場合は、通常賃金から計算するのがわかりやすくおすすめです。具体的には、「有給取得日の勤務時間×時給」で算出できます。この方法により、アルバイトに対する有給付与の際の賃金計算がシンプルになります。

アルバイトの有給取得時の賃金計算方法②:平均賃金から計算する方法

固定給ではないアルバイト、つまり1週間や1か月で労働日数や時間が決まっていない場合は、平均賃金から計算することも可能です。具体的には「直近3か月間の賃金総額÷直近3か月間の総暦日数」あるいは、「直近3か月間の賃金総額÷直近3か月間の総労働日数×0.6」で計算します。いずれか高い方を平均賃金として、有給付与による有給休暇の賃金計算に採用しましょう。

アルバイトの有給取得時の賃金計算方法③:標準報酬日額から計算する方法

標準報酬日額と呼ばれる金額をベースに、有給付与による有給休暇の賃金を求める方法もあります。

アルバイトの有給付与はここがポイント!

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アルバイトであっても、勤務先の健康保険に加入している、かつ労使協定を結んでいる場合に使えるのがポイントです。

なお、標準報酬日額は1から50までの等級で区分されており、「標準報酬月額÷30」の計算式で求められます。標準報酬月額は以下の全国健康保険協会のサイト内で、都道府県ごとに確認できます。

アルバイトの有給付与に関するおすすめ記事

支払基礎日数と標準報酬月額の決定方法

支払基礎日数標準報酬月額の決定方法
3か月とも17日以上ある場合3か月の報酬月額の平均額をもとに決定
1か月でも17日以上ある場合17日以上の月の報酬月額の平均額をもとに決定
3か月とも15日以上17日未満の場合3か月の報酬月額の平均額をもとに決定
1か月又は2か月は15日以上17日未満の場合(1か月でも17日以上ある場合は除く)15日以上17日未満の月の報酬月額の平均額をもとに決定
3か月とも15日未満の場合従前の標準報酬月額で決定

有給付与によるアルバイトの賃金計算方法は複数あります。勤務形態や条件に応じて最適な方法を選択しましょう。

アルバイトに有給付与をする際の注意点

企業側はアルバイト従業員の正当な権利として、有給付与を適切に行う必要があります。労働基準法違反とならないよう、次の4つの点に注意しましょう。

アルバイトに有給付与をする際の注意点①:アルバイトが希望する日に有給休暇を取得できるようにする

基本的にはアルバイトが希望するタイミングで有給休暇を取得できるようにしなければなりません。ただし、その人が休むことによって業務に大きな支障が出る場合は、企業側から別の時季への変更を命じることができます(時季変更権)。

とはいえ、有給休暇は従業員の心身のリフレッシュが目的であるため、安易に時季変更をすることがないようにしましょう。

アルバイトに有給付与をする際の注意点②:有給休暇を理由に給与を減額することは禁止

アルバイトが有給休暇を取得したからといって、時給を下げたり、休んだ分の業務を押し付けたりすることは禁止されています。

有給休暇はアルバイト従業員の正当な権利であるため、不利益な扱いをしないようにしましょう。

アルバイトに有給付与をする際の注意点③:有給休暇の理由を無理に聞くことはできない

有給休暇は理由に関係なく取得できる権利とされています。

SoVa税理士お探しガイド編集部

そのため、アルバイト従業員であっても有給休暇取得の理由を申告する義務はありませんし、企業側から理由を聞く権利もありません。

「諸用のため」といった理由であっても、それ以上の追求をすることは避けましょう。

アルバイトに有給付与をする際の注意点④:年10日以上有給休暇が付与されている場合は最低5日消化させる義務がある

働き方改革関連法の成立により、企業側にはアルバイトを含むすべての労働者に対し、有給付与後に計画的に取得させる義務が課されました。対象は年10日以上有給休暇を付与されているすべてのアルバイト従業員であり、付与した基準日から1年以内に最低5日の有給休暇を取得させなければなりません。

違反した場合、違反者1人につき30万円以下の罰金が科せられる可能性がありますので、注意が必要です。

アルバイトが有給を消化しない場合どうなる?

アルバイトやパートに有給付与が行われた場合、未消化の有給休暇は労働基準法に基づき次年度に繰り越すことができます。

SoVa税理士ガイド編集部

ただし、有給付与された日から起算して2年が経過すると、その権利は消滅します。

繰り越しできる有給休暇の上限は20日であり、時効が2年であるため、最大で40日まで保有することが可能です。アルバイト従業員が有給休暇を繰り越した場合、取得する際は繰り越した古い年度分から消化される仕組みになっています。

アルバイトの有給付与に関するおすすめ記事

また、アルバイトやパートは半年や1年などの有期労働契約で働くことが多いですが、この場合も契約期間内であれば、契約更新時に有給付与分を繰り越すことが可能です。ただし、アルバイト従業員が有給休暇を残したまま退職する場合は、次年度への繰り越しはできず、未消化の有給付与分は消滅するため注意が必要です。

まとめ

今回は、アルバイトやパート従業員に対する有給付与の条件や付与日数について解説しました。週1〜4日勤務など出勤日数が少ないアルバイト従業員であっても、継続勤務期間に応じて一定数の有給休暇を付与する必要があります。

アルバイトの有給付与に関するおすすめ記事

SoVa税理士ガイド編集部

アルバイト従業員への有給付与を怠ると、労働基準法違反となる可能性があります。

この記事を参考に、アルバイトやパートを含め雇用している従業員の継続勤務期間を確認し、適切な有給付与を実施しましょう。

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