帳簿の付け方は?初心者向けに帳簿の種類や申告方法を解説!

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公開日:2025年7月

更新日:2025年7月8日

帳簿を正しく付けることは、事業を続ける上で欠かせない大切な作業です。しかし、初心者にとっては帳簿の付け方や種類、青色申告・白色申告などの違いは分かりにくいものです。

この記事では、そもそも帳簿とは何かを押さえた上で、初心者でも迷わず進められる帳簿の付け方や、申告方法に合わせた帳簿の付け方のポイントをわかりやすく解説します。

これから帳簿の付け方を覚えたい初心者の方はもちろん、すでに帳簿を付けている人でも改めて確認できる内容ですので、ぜひ参考にしてください。

帳場とは

そもそも帳簿とは、事業におけるお金の流れを記録する書類のことです。「台帳」と呼ばれることもあり、帳簿の付け方を理解することは初心者にとっても大切です。

帳簿は以下のような目的で作成されます。

  • 決算書を作成するための基礎資料とする
  • 会社のお金の流れを正確に把握するため
  • 税務署への説明の根拠として帳簿を提示するため

【初心者向け】帳簿の付け方に関するおすすめ記事

帳簿の付け方を知っておくと、初心者でもスムーズに記録を進めることができます。

SoVa税理士ガイド編集部

個人法人を問わず、事業を行っている人すべてに帳簿を付ける義務があり、初心者でも正しい帳簿の付け方を習得することが重要です。

帳簿の付け方の種類

帳簿の付け方には大きく分けて2種類の方法があります。初心者が帳簿を付ける際には、それぞれの付け方の特徴を理解しておきましょう。

  • 単式簿記(簡易式簿記)
  • 複式簿記

この2種類の帳簿の付け方には、初心者にとってのメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
単式簿記(簡易式簿記) 初心者でも簡単に帳簿を付けられる
複式簿記 青色申告による控除額が大きく節税効果が高い資産・負債・ものの動きも帳簿でわかる

初心者が帳簿の付け方を学ぶ際は、単式簿記と複式簿記の違いを理解しておくことが大切です。特に複式簿記は初心者にはハードルが高い帳簿の付け方ですが、青色申告の節税メリットが大きいので押さえておきましょう。

SoVa税理士ガイド編集部

【初心者向け】帳簿の付け方についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

おすすめ記事:【2025年】個人事業主の帳簿の付け方は?基礎知識を初心者にもわかりやすく解説

単式簿記(簡易式簿記)の付け方

単式簿記とは、発生した取引のお金の流れだけを帳簿に記録する付け方です。初心者は銀行の通帳をイメージすると帳簿の付け方を理解しやすいでしょう。

日付 取引内容 入金額 出金額 残高
5/1 前月繰越 ¥100,000
5/10 商品Xの販売 ¥30,000 ¥130,000

このように、帳簿にはお金が動いた日付、取引内容、金額、残高を初心者でもわかる形で記録します。

もう少し具体的な帳簿の付け方の例として、顧客から50,000円の商品予約があり、予約金として25,000円を受け取り、残り25,000円を後日受け取るケースを考えてみましょう。

日付 取引内容 入金額 出金額 残高
5/1 予約金受け取り ¥25,000 ¥125,000
5/10 商品売上 ¥25,000 ¥150,000

初心者が単式簿記で帳簿を付ける場合、このようにお金の動きのみ記録するため、いつ商品が動いたのかは帳簿だけではわかりません。これが単式簿記の付け方の特徴です。

複式簿記の付け方

複式簿記の付け方は、取引を帳簿に2つの勘定で記録する方法です。初心者には少し難しい帳簿の付け方ですが、取引の二面性を理解することがポイントです。

例えば、同じ予約金の例で帳簿を付けると以下のようになります。

日付 摘要 借方 貸方
勘定 金額 勘定 金額
5/1 予約金受け取り 現金 ¥25,000 前受金 ¥25,000
5/10 商品売上 前受金 ¥25,000 売上 50000
現金 ¥25,000

帳簿の付け方のここがポイント!

税理士_依頼_おすすめのポイント

複式簿記では帳簿に借方と貸方を記録し、取引の全体像を把握できる付け方です。

初心者でも慣れれば、資産や負債、ものの動きまで帳簿で管理できるようになります。帳簿の付け方を正しく理解して、初心者でも適切な帳簿管理を行いましょう。

【申告方法別】帳簿の付け方の種類

帳簿は事業を行う以上、必ず付ける必要がありますが、青色申告と白色申告では帳簿の付け方に違いがあります。初心者が帳簿の付け方を理解するためにも、まずは申告方法ごとの特徴を知っておきましょう。

帳簿の付け方はここがポイント!

税理士_依頼_おすすめのポイント

どちらで納税するかによって帳簿の手間や付け方も変わりますが、節税を考えるなら帳簿の付け方が複雑でも青色申告の方が初心者にもおすすめです。

青色申告は複式簿記で帳簿を付ける

青色申告の場合、初心者でも複式簿記による帳簿の付け方を理解しておくことが大切です。青色申告とは、一定の帳簿に取引を記帳し、その帳簿に基づいた申告をすることで税金面で有利な特典を受けられる制度です。

青色申告では、正規の簿記の原則に従った帳簿の付け方が必要となるため、原則として複式簿記で帳簿を付けます。初心者にとっては複式簿記の付け方はハードルが高いですが、節税メリットを得るためには欠かせないポイントです。

ただし、初心者で複式簿記による帳簿の付け方が難しい場合でも、簡易的な帳簿の付け方であれば、10万円控除など一部の青色申告の特典を受けられるケースもあります。

白色申告は帳簿の付け方が自由

青色申告の帳簿の付け方が難しい、初心者では複式簿記ができないという場合は、白色申告で納税する方法もあります。

白色申告とは、簿記の付け方に特に決まりがなく、税制上の大きな特典はない代わりに、初心者でも簡単な帳簿の付け方で申告できる制度です。帳簿の付け方に様式の定めがないため、自分の取引実態に合わせた帳簿を初心者でも作成できます。

【初心者向け】帳簿の付け方に関するおすすめ記事

白色申告と青色申告の帳簿の付け方の比較

初心者が帳簿の付け方を選ぶ際は、白色申告と青色申告の違いを把握しておくことが大切です。

白色申告 青色申告:簡易簿記 青色申告:複式簿記
事前提出 不要 必要(青色申告承認申請書) 必要(青色申告承認申請書)
記帳方法 単式簿記 簡易簿記(単式簿記) 複式簿記
提出する決算書 収支内訳書 青色申告決算書 青色申告決算書(貸借対照表必須)
所得控除額 なし 最高10万円まで 最高65万円まで

初心者でも自分に合った帳簿の付け方を選び、正しく記帳することが大切です。

具体的な帳簿の付け方

帳簿を正しく付けるためには、初心者でも迷わず進められる基本的なステップを知っておくことが大切です。帳簿の付け方には一定の順序があり、順番に進めることでミスを防ぎ、スムーズに正確な帳簿を作成できます。

ここでは、初心者でも実践しやすい帳簿の付け方を4つのステップに分けて紹介します。帳簿の付け方を一つひとつ理解し、日々の記帳に役立てていきましょう。

帳簿の付け方①:記帳に必要な書類を整理する

帳簿を初心者が正しく付けるためには、帳簿の付け方の基本として、まずは領収書や通帳などの記載内容をしっかり整理することが重要です。帳簿を付ける際に必要となる書類としては、領収書、レシート、請求書、通帳の明細などが代表例です。初心者のうちは、帳簿の付け方として「支払い方法ごとに分けて整理する」ことを習慣にすると便利です。

現金払いか、クレジットカード払いか、振込かによって帳簿の付け方も変わるので、特に初心者は二重計上に注意しましょう。クレジットカードの場合は、カード明細とレシートが重複しやすいので、帳簿の付け方に慣れるまではダブルチェックをおすすめします。

帳簿の付け方②:取引内容を帳簿に記入する

必要な書類を整理したら、いよいよ帳簿の付け方の実践です。初心者が帳簿を付けるときは、取引が発生したタイミングで帳簿に記入することを心がけましょう。複式簿記の場合、取引内容を勘定科目ごとに仕訳帳に記載する付け方が基本です。単式簿記であれば、取引に合わせて収支を帳簿に記入するだけなので、初心者でも取り組みやすい付け方です。

帳簿の付け方に関する気をつけておきたい注意点

税理士
        _依頼_おすすめの注意点

帳簿の付け方を後回しにすると、レシートがたまって膨大な時間がかかり、初心者ほどミスが増えやすくなるので、こまめな帳簿記入が大切です。

帳簿の付け方③:関係帳簿に転記する

取引を帳簿に付けたら、次は帳簿の内容を関係帳簿に転記します。この帳簿の付け方を知っておくことで、初心者でも複式簿記をスムーズに進められます。

複式簿記では、仕訳帳に記入した取引を総勘定元帳に転記するのが基本の帳簿の付け方です。現金の動きは現金出納帳、預金の動きは預金出納帳へと転記し、必要に応じて補助簿も作成しましょう。初心者にとっては帳簿が複数になると管理が大変ですが、正確な帳簿管理に繋がる大事なステップです。

帳簿の付け方④:利益・損失を計算する

最後の帳簿の付け方のステップとして、帳簿を基に利益・損失を計算します。関係帳簿に転記した内容を総勘定元帳などで確認し、青色申告の場合は損益計算、白色申告の場合は収支計算を行いましょう。

【初心者向け】帳簿の付け方に関するおすすめ記事:帳簿とは?主要簿・補助簿の違いと役割、作成の流れや記帳方法を解説

初心者でも帳簿の付け方を一通り理解しておくことで、確定申告書の作成までスムーズに進められます。帳簿の付け方をマスターしておけば、節税にも繋がるので、初心者のうちから基本をしっかり押さえておくことが大切です。

帳簿の付け方の手段別メリット・デメリット

帳簿を付ける方法には、初心者が選べる手段として大きく分けて以下の3種類があります。帳簿の付け方を初心者が理解しやすい方法を選ぶことが、正確な帳簿管理につながります。

  • 手書き
  • エクセル
  • 会計ソフト

【初心者向け】帳簿の付け方に関するおすすめ記事

手書き エクセル 会計ソフト
メリット ノートなどを使ってすぐに帳簿の付け方を始められる 手書きなので自分の好きな帳簿の付け方で作成できる 取引量が増えても帳簿の付け方を自動化できる
自分流の使いやすい帳簿の付け方が可能 自分流の帳簿の付け方をエクセルで自由に作れる 仕訳を入力するだけで帳簿を自動作成できる
帳簿を基に青色申告決算書や確定申告書まで初心者でもスムーズに作成できる
デメリット 帳簿の基本的な付け方を知らない初心者には難しい 取引量が多いと手書きでの帳簿の付け方は大変 帳簿の付け方を理解していないと正しく操作できない
帳簿付けを間違えるリスクが高い ただの集計表だと帳簿として認められないことがある 費用がかかる場合がある
帳簿付けの仕組みを初心者が理解しないままだと使いこなせない

SoVa税理士ガイド編集部

初心者が帳簿の付け方に迷った場合は、会計ソフトを使うのがおすすめです。

会計ソフトなら、初心者でも必要最低限の取引を入力するだけで帳簿の付け方を自動化でき、帳簿を基にした青色申告や確定申告書の作成までスムーズに進められます。

初心者のうちから自分に合った帳簿の付け方を選び、継続して帳簿を管理することが大切です。

まとめ

帳簿の付け方を正しく理解し、初心者でも無理なく実践することは、正確な経理管理だけでなく、スムーズな申告や節税にもつながります。

SoVa税理士お探しガイド編集部

帳簿の付け方は申告方法や使う手段によっても異なりますが、自分に合った帳簿の付け方を選び、毎日の取引をこまめに記録することが大切です。

初心者のうちから帳簿の付け方の基本を身につけておけば、将来的に取引が増えても慌てず対応できます。今回の記事を参考に、あなたにぴったりの帳簿の付け方を見つけ、安心して記帳を続けていきましょう。

【初心者向け】帳簿の付け方に関するおすすめ記事:【初心者向け】帳簿の付け方は?エクセル・複式簿記も解説

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