立て替えてもらったお金を返すときの仕訳を解説!立替金勘定についても紹介します

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公開日:2024年8月

更新日:2024年10月12日

今回は立て替えてもらったお金を返すときの仕訳で使用する「立替金」について勘定科目の概要と、その仕訳例についても併せて解説していきます。

また、立て替えてもらったお金を返すときの仕訳で使用する「立替金」と似ていて混乱しやすい勘定科目もあるため、立替金と似ているその他の勘定科目との相違点についても紹介します。

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経費を立て替えてもらったお金を返す時に使う勘定とは

会社が経費などを立て替えてもらったお金を返すときの仕訳には「立替金」という勘定科目をよく使用します。

立替金とは

立て替えてもらったお金を返す際の仕訳例の前に、そもそも立替金とはなんでしょうか?

立替金とは、企業が本来は他の関係者が支払うべきお金を、一時的に代わりに支払った際に使用する勘定科目です。例えば、「取引先が支払うべき費用や手数料を会社が立て替えた場合」や「従業員が支払うべき雇用保険料や労働保険料を会社が代わりに支払った場合」などが該当します。つまり、立て替えてもらったお金を返す際に「立替金」勘定で仕訳されることになります。具体的な例としては、以下のようなケースがあります。

<取引先に対する立替>

  • 配送料
  • 手数料など

<従業員に対する立替>

  • 保険料
  • 旅費
  • 給与の前貸しなど

立て替えてもらったお金を返すときの仕訳のポイント

立替金に含まれる経費はさまざまですが、支払いのタイミングや経費計上の方法によって勘定科目が異なるため、その状況に応じた適切な仕訳が必要です。

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【仕訳例】
従業員の代わりに会社が費用を立て替えた場合

  • 従業員の交通費を立て替えた場合の仕訳
借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
立替金5,000現金預金5,000
  • 従業員から会社に立て替えてもらったお金を返す場合の仕訳
借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
現金預金5,000立替金5,000

立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に関連するおすすめ記事

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立て替えてもらったお金を返すときの仕訳で用いる立替金の仕訳例は、以下の記事がおすすめです。
立替金の基礎知識を解説!消込処理や効率化する方法も!

立替金と貸付金の違いとは?

貸付金とは、立替金のように他者に代わってお金を支払った際の仕訳に用いられる勘定科目ですが、相手にお金を貸した場合の仕訳に使用します。取引先や従業員にお金を貸し付けた場合は、貸付金として扱われます。

立て替えてもらったお金を返す際に仕訳される勘定科目の立替金との大きな違いは、返済の取り決めです。貸付金には明確な返済期日が設定され、その期日までに返済する契約が結ばれます。一方、立替金には立て替えてもらったお金を返す返済期日が明確に定められていないことが一般的です。ただし、貸付先が会社から立て替えてもらったお金を返すことが見込めない場合は、立て替えてもらったお金を返す際に仕訳される勘定科目の立替金を貸付金に振り替え、返済期日を設定する必要があります。

また、貸付金は特定の用途が決められていない場合が多いですが、用途が明確である場合は立替金として仕訳することが可能です。

【仕訳例】
従業員に個人的な理由で資金を貸し付けた場合

  • 従業員に資金を貸し付けた時の仕訳
借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
貸付金100,000現金預金100,000
  • 従業員が立て替えてもらったお金お金を返す時の仕訳(利息なし)
借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
現金預金100,000貸付金100,000
  • 従業員が立て替えてもらったお金お金を返す時の仕訳(利息あり)
借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
現金預金102,000貸付金
受取利息
100,000
2,000

立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に関連するおすすめ記事

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立て替えてもらったお金を返す仕訳で使用する立替金と似ている他の勘定科目については、以下の記事も参考にしてみましょう。
立替金の基本から仕訳方法、よく似た勘定科目との違いを徹底解説

合わせて読みたい「税理士への記帳代行の依頼」に関するおすすめ記事

記帳代行は税理士に依頼すべき?おすすめの依頼先とメリットを紹介

この記事では税理士へ記帳代行を依頼することのメリット・デメリットとおすすめの依頼先、記帳代行を依頼するときの費用について解説しています。

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立替金と仮払金の違いとは?

仮払金は、旅費交通費や接待交際費など、将来的に会社の経費として認められる支出に対して仮に支払う際に使用する勘定科目です。

一方、立て替えてもらったお金を返す際に仕訳される勘定科目の立替金は、従業員の私的な費用や取引先が本来負担すべき配送料など、会社が負担するべきではない費用を一時的に立て替えた際に使用します。

立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に関連するポイント!

税理士_依頼_おすすめのポイント

この「経費として認められるかどうか」という点が、仮払金と立替金の大きな違いです。
仕訳に迷ったときは、その支出が経費として認められるかどうかを基準に考えてみると良いでしょう。

【仕訳例】
従業員が出張に行く際、事前に旅費として仮払金を渡す場合

・仮払金を渡した時の仕訳

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
仮払金50,000現金預金50,000

・出張後、実際の旅費精算時の仕訳(仮払金よりも出費が少なかった場合)

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
旅費交通費
現金預金
45,000
5,000
仮払金50,000

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立て替えてもらったお金を返す仕訳で使用する立替金と似ている仮払金については、こちらの記事をご覧ください。
仮払金と立替金の違いとは?具体的な費用や仕訳の例についても解説!

立替金と預り金の違いとは?

立て替えてもらったお金を返す際に仕訳される勘定科目の立替金は、役員・従業員や取引先が負担すべき費用を会社が「先に支払った」場合に使う勘定科目です。一方、預り金は、会社が後で支払うために役員・従業員や取引先から預かったお金を指します。つまり、立て替えてもらったお金を返す際に仕訳される勘定科目の立替金は「先に支払った場合」、預り金は「後で支払うために預かった場合」に使う勘定科目です。

【預り金の仕訳例】
従業員の給与から社会保険料を控除し、後日その金額を年金機構に支払う場合の仕訳例

  • 給与支払時の仕訳
借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
給与手当300,000現金預金
預り金
250,000
50,000
  • 社会保険料の支払時の仕訳
借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
預り金50,000現金預金50,000

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預り金について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
勘定科目「預り金」とは?立替金や前受金と何がちがうの?

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顧問税理士に記帳代行業務のみを依頼する場合、1万円~3万円程度が相場です。給与計算の代行も依頼すると4万~5万円程度になることも少なくありません。

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立て替えてもらったお金を返すときの会計処理と注意点

ここでは、立て替えてもらったお金を返す際の仕訳で使用する「立替金」の注意点について解説していきます。

立替金の処理は早く行う

立て替えてもらったお金を返す際に仕訳される勘定科目の立替金の処理が遅れると、税務署から「立替金ではなく貸付金として扱うべきだ」と指摘される可能性があります。したがって、立替金の仕訳は速やかに行うことが大切です。

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立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に関連する気をつけておきたい注意点

税理士
        _依頼_おすすめの注意点

貸付金として扱われると、受取利息の計上が必要になり、申告漏れが指摘されると追加で税金が課されることもあるため注意が必要です。

立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に関連するおすすめ記事

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立て替えてもらったお金を返す際の仕訳や、経費計上のポイントは以下のサイトがおすすめです。
勘定科目の立替金とは? 仕訳方法や経費計上のポイントも紹介

立替金に消費税はかかる?

交通費や旅費など、自社のために支出した立替金は消費税の対象となります。一方で、取引先のために立て替えた費用は、その相手が使う材料やサービスに対する支払いであるため、消費税の対象外となります。

消費税の有無を正確に判断するためには、立替金の詳細な内訳を記録しておくことが重要です。たとえば、申請手続きの手数料や製品の運送費を立て替えた場合、内容を詳細に記録しておくことで消費税が課されないケースもあります。

立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に関連するおすすめ記事

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預り金と、立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に用いる勘定科目の立替金の仕訳方法を含めた相違点は、こちらの記事がおすすめです。
立替金とは?仕訳方法や預り金などとの違いを解説

立替金が給与と認定されてしまう

役員や従業員への立替金が一時的で、回収できれば問題ありませんが、お金が回収ができない場合は税務調査で給与とみなされる可能性があります。その結果、役員や従業員には所得税の追徴課税が発生し、会社が源泉徴収をしていなかった場合には、会社にも追徴課税のリスクがあります。

立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に関連するおすすめ記事

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立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に用いる勘定科目の立替金の仕訳方法の詳細は、以下の記事も参考になるでしょう。
立替金とは 仕訳方法を具体例から解説 意外な落とし穴に注意

インボイス制度導入後の立替金の注意点

A社がC社と行った取引について、B社が立替精算を行った場合、仕入税額控除を適用するには、C社が発行する適格請求書にB社の名義が記載されます。このため、適格請求書の記載要件のうち、⑥の要件が満たされないため、A社はそのままでは仕入税額控除を適用できません。このような場合、取引がA社とC社とのものであることが明確であることを前提に、C社が発行する適格請求書と、B社が作成・交付する立替金精算書を保存する必要があります。

立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に関連するおすすめ記事

税理士_依頼_おすすめの記事

詳しくは以下の記事を参照しましょう。
適格請求書等保存方式における会社間の立替金の留意点

立て替えてもらったお金を返すときの仕訳のポイント

インボイス制度について理解する際は、こちらの記事を参考にしてみましょう。

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立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に関するまとめ

この記事では、立て替えたお金を返すときの仕訳方法について詳しく解説し、立替金勘定の基本的な使い方や注意点についても紹介しました。立て替えたお金の仕訳は、経費精算や会計処理を行う際に重要な項目であり、正確な処理を行うことで会社の財務状況をしっかりと把握することができます。

立て替えたお金を返済する際には、必ず「立替金」勘定を使用して、お金の流れを明確にし、返済時の仕訳や貸借関係を適切に処理することが求められます。立て替えたお金の返済に関わる仕訳は複雑に感じることもありますが、本記事で紹介した具体例を参考にすることで、立て替えたお金の仕訳方法や注意点をしっかりと理解できるでしょう。

また、立て替えたお金を返す際には、仕訳の正確性が経理業務の効率化に繋がるため、仕訳処理の流れを把握することが重要です。立て替えたお金の返済時に「立替金」勘定を正しく運用し、適切な経理処理を行うことで、お金の動きを正確に記録でき、経理業務の精度を高めることができます。この記事を参考に、立て替えたお金の返済時の仕訳をマスターし、スムーズな経理業務を実現しましょう!

立て替えてもらったお金を返す際の仕訳は少し難しいかもしれませんが、本記事を参考に正しく仕訳を行いましょう。

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立て替えてもらったお金を返すときの仕訳に用いる勘定科目の「立替金」のほかに、この記事では税理士へ記帳代行を依頼するときの費用の相場や、税理士に記帳代行を依頼することのメリットについて解説しています。記帳代行を依頼するときの費用が気になっている方におすすめです。

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