補助金・助成金の申請を税理士に依頼するメリット・デメリットを紹介

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公開日:2024年4月

更新日:2024年11月6日

補助金や助成金の申請は、事業者にとって大きなチャンスでありながら、複雑な手続きや専門的な知識が求められる場面でもあります。この記事では、税理士に補助金や助成金の申請を依頼する際のメリットとデメリットについて、具体的な事例とともに詳しく解説します。専門家の力を借りることで、どのように事業の発展やリスクの軽減につながるのかを説明にし、あなたの会社の適切な選択をサポートします。

おすすめ参考記事:助成金の申請は誰に頼むのがベスト?税理士と社労士の違い

メリットの前に|補助金・助成金の申請における税理士の役割

補助金や助成金の申請を税理士に依頼することには、多くのメリットがあります。税理士は申請手続きを代行するだけでなく、事業者のニーズをヒアリングし、合理的で採算性の高い事業計画書を作成するコンサルティングも行います。これにより、申請書類の作成においても専門的なサポートを受けることができます。

しかしながら、重要な点として、事業計画は事業者自身が立案しなければなりません。税理士などの専門家に完全に丸投げすることはできません。事業者は自身の事業に関する情報を十分に伝え、採択率の高い計画書を共同で作成する必要があります。

ここがポイント!

税理士_依頼_おすすめのポイント

税務署への書類作成と提出、および関連相談業務は税理士の役割であり独占業務
労働局・監督署・ハローワークへの書類作成と提出は社労士の役割であり独占業務

参考:一般社団法人兵庫県中小企業家同友会 社労士と税理士の違いを教えてください。

補助金・助成金の申請を税理士に依頼するメリット

補助金の申請代行を税理士に依頼することには、いくつかのメリットがあります。

メリット①:補助金・助成金の申請書類の作成の手間が省ける

税理士に補助金や助成金の申請を依頼することで、税務の専門家のサポートを得ることができます。これにより、精度と信頼性の高い書類を提出し、円滑な補助金・助成金の受給手続きが可能となります。
補助金・助成金の申請には専門用語や法令の引用が含まれ、自社で対応すると記載ミスや添付書類の不足などが起こりやすいですが、経験豊富な税理士に依頼することで、このようなリスクを軽減できます。

また、補助金や助成金の申請には多くの書類提出が必要です。以下にその一例を挙げます。

例:キャリアアップ助成金(正社員化コース)の申請に必要となる書類一覧

・キャリアアップ助成金支給申請書
・正社員化コース内訳
・正社員化コース対象労働者詳細
・申請要件確認申立書
・支払方法
・受取人住所届
・キャリアアップ計画書
・対象労働者の適用雇用区分の賃金規定
・対象労働者の転換前後の雇用契約書、または直接雇用後の労働条件通知書
・雇用契約書
・対象労働者の賃金台帳
・転換制度または直接雇用制度を明示した労働協約
・就業規則等
・対象労働者の適用雇用区分の明記がある労働協約
・就業規則等
・賃金3%以上増額に係る計算書
・対象労働者の出勤簿またはタイムカード
・中小企業事業主であることの確認書 その他、申請要件に合わせた追加書類が必要

参考:キャリアアップ助成金|厚生労働省

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税理士のサポートにより書類作成の精度が向上することで、審査をスムーズに通過しやすくなります。その結果、補助金や助成金の受給までの時間を短縮できるでしょう。

  • SoVa税理士お探しガイド編集部

    税理士はポイントをつかんだ書類作成をしてくれるため、採択率を高めるのにとても有効です。

参考:税理士を味方にして助成金・補助金を最大限活用しましょう!

メリット②:専門的な知識を得ることができる

個々の事業に最適な税務戦略を提案するには、専門的な知識が欠かせません。税理士は税法や会計における専門家として、節税対策や財務状態の改善に関する実践的なアドバイスを提供します。
例えば、事業拡張のための投資判断や将来の税負担を見極める戦略立案など、事業者が直面する様々な課題に対して適切な指導を行います。税理士の助言は事業の発展に大きく貢献します。

特に初めて補助金や助成金を申請する場合でも、税理士に依頼することで手続きの流れを理解しやすくなります。申請手続きの進め方を指導してもらうことで、不安を抱くことなく手続きを進めることができます。

さらに、助成金は制度ごとに申請方法や手続きの流れが異なります。過去に申請経験がある人であっても、新たに利用する補助金・助成金は以前と異なる手続きを要する場合があります。

  • SoVa税理士お探しガイド編集部

    正確な手続きの理解は、確実に補助金・助成金の受給に繋がるため、どの事業者にとってもメリットとなります。

おすすめ記事:助成金は税理士に依頼するべき?社労士との違いも踏まえて判断できる

メリット③:補助金・助成金の受給手続きが効率的に進む

税理士に補助金・助成金の申請を依頼するメリットの1つとして、申請書類の作成において豊富なノウハウを持っているため、適切な書類を作成してもらえるということがあります。初めて申請書類を作成する場合、記入内容に迷うことがありますが、代行サービスを利用すればそのような心配は少なくなります。事業者が申請ノウハウに不慣れでも、きちんとした書類を準備して申請することができます。

書類に不備があると、審査で指摘を受け修正作業を行う必要が生じます。指摘があると審査完了までの時間が長引き、取り組み実施も遅れる可能性があります。助成金をスムーズに受給し、事業を滞りなく進めるためにも、適切な書類を作成してもらえることは大きなメリットです。

メリット④:事業計画や経営に関するアドバイスももらえる

申請代行を活用する際のメリットの一つは、専門家から事業計画や経営に関する助言を受けられる点です。事業計画は補助金の申請に不可欠なだけでなく、しっかりと作成することで将来の経営戦略の指針となります。

事業計画の策定には専門家の知識と経験が不可欠です。専門家と共に作り上げた事業計画は、事業の強みや課題を明確にするだけでなく、申請書類を改善し、事業の将来性を高めることが可能です。また、磨き上げられた事業計画書は、企業経営における重要な資産となるでしょう。

メリット⑤:補助金・助成金に限らない資金調達を行うこともできる

税理士は資金調達支援も行っているため、補助金や助成金に限らず、自社に適した資金調達方法に関するサポートを受けることができます。

補助金や助成金は申請後すぐに資金を受け取れるわけではなく、審査や後払い制度のために受給までに時間がかかる場合があります。急いで資金が必要な場合は、他の資金調達方法も検討することが必要です。税理士はそのような場合に、適切な資金調達の方法を提案し、サポートしてくれます。

一部の税理士は、補助金や助成金だけでなく、様々な資金調達の支援も行っています。例えば、銀行や日本政策金融公庫からの融資、ベンチャーキャピタルや投資家からの出資、株式の発行、ファクタリングによる現金化などがあります。これらの選択肢は、自社の規模や経営状況に応じて異なりますが、税理士はそれらの選択肢を提案し、活用支援を行うことができます。

税理士に補助金・助成金の申請を依頼することで、補助金・助成金に限らず、資金調達の選択肢を増やせるでしょう。

おすすめ記事:補助金の申請代行は誰に相談すべき?依頼するメリットや費用相場も解説

メリット⑥:新しい補助金・助成金が出た時にタイムリーに教えてもらえる

申請代行を多く引き受けている税理士は、補助金・助成金に関する豊富な情報を持ち合わせています。申請する制度だけでなく、最新の補助金・助成金情報も提供してもらえるのは、申請代行サービスを利用するメリットの一つです。

事業の状況によっては、検討している以外の助成金の方がより適している場合もあります。また、助成金には他の制度との併用が可能なケースもあります。税理士の豊富な知識によって、最適な制度利用の方法を提案してもらえるのは、大きなメリットです。

主要な補助金には「事業再構築補助金」、「ものづくり補助金」、「IT導入補助金」、「小規模事業者持続化補助金」などがあります。これらの補助金は中小企業や小規模事業者の新たな分野展開や業態転換、生産ラインの強化、サービスの質向上、ITツール導入、販路開拓などをサポートします。

参考:ミラサポPlus

メリット⑦:補助金・助成金受給までの資金調達を教えてもらえることもある

申請代行を行う専門家は、補助金が支給されるまでのつなぎの融資先についてもアドバイスしてくれることがあります。補助金は通常、事業を実施した後に後払いされるため、事業を開始するための一時的な資金を別の手段で用意する必要があります。

自己資金で賄える場合もありますが、数百万円以上の資金が必要な場合は自己資金だけでは不十分です。このような場合、金融機関からのつなぎ融資を活用することが一般的です。

しかし、借入経験がない経営者の場合、適切な金融機関を選ぶことに迷うことがあります。申請代行を行う専門家は資金繰りに関する知識も豊富であるため、自社に適した金融機関を紹介してくれることがあります。

おすすめ記事:補助金申請は税理士に相談したほうがいい?依頼のメリットやコストについて

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補助金・助成金の申請を考えている方はぜひ一度ご覧ください。

補助金・助成金を税理士に依頼するデメリット

補助金・助成金の申請代行サービスを利用する際には、費用や代行範囲に注意が必要です。デメリットを把握しておかないと、資金繰りや業務負担に悪影響を及ぼす可能性もありますので、ご注意ください。

申請代行を利用すると、助成金の15%前後の費用がかかります。また、着手金なしの申請代行だと成功報酬が25%前後になる場合もあります。このように高額な成功報酬が発生すると、助成金を受給するメリットが減少してしまいます。助成金は、設備投資や人材育成などの取り組みに一部費用を支給する制度ですので、成功報酬が高すぎると資金繰りに悪影響を及ぼす可能性があります。

助成金の申請代行サービスは、通常、事業計画の策定や申請書類の作成までが主な業務範囲です。採択後のサポートを提供する社労士は少なく、もし採択後の事業運営や労務相談、完了報告書類の作成などを依頼したい場合は、申請後サポートがあるかどうかを事前に確認することが重要です。

気をつけておきたい注意点

税理士
        _依頼_おすすめの注意点

ただし、申請後の手続きは申請準備に比べてそれほど手間がかからないため、追加料金を支払って代行してもらうよりも、自社で対応する方が良いと考える事業者が多いです。申請後のサポートが本当に必要かどうかを検討してから依頼することをお勧めします。

しかし、申請代行を利用しながらさまざまな助成金や補助金を活用すれば、事業をスムーズに拡大することができます。成功報酬が高額でも、自社で書類作成や手続きをする場合の人件費を考慮すると、大きな支出ではない場合もあります。

おすすめ記事:助成金の申請代行サービスとは?メリット・デメリットや注意点を理解して、資金繰り解決!

税理士以外の業者に依頼するメリット・デメリットは?

税理士以外の方に補助金や助成金の申請を依頼することも検討されるかもしれません。

補助金や助成金の申請代行サービスは、基本的に事業計画の策定から申請書類の作成までをカバーします。ただし、採択後のサポートまでを提供する社労士はあまり多くありません。採択後の事業の進め方や労務相談、完了報告に関する書類作成などを依頼したい場合は、事前に申請後のサポートが可能かどうかを確認することが重要です。

ただし、申請後の手続きは申請準備に比べてそれほど手間がかからないことが一般的です。追加料金を支払って代行してもらうよりも、自社で対応することを選択する事業者が多いです。申請後のサポートまで依頼したい場合、その本当の必要性を検討しておくことが重要です。

おすすめ記事:補助金・助成金とは?資金調達に活用する場合のメリット・デメリットまで徹底解説!

まとめ:補助金・助成金の申請は税理士に依頼しよう!

補助金や助成金の申請は、税理士に依頼することがおすすめです。税理士は専門知識を持ち、申請手続きの代行から事業計画の策定、さらには申請後のサポートまで幅広く支援してくれます。税理士に依頼して、スムーズな受給を目指しましょう。

おすすめ記事:資金繰りで知っておきたい「助成金」と「補助金」の違いやメリットとは?

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