給与計算は社労士に依頼すべき?社労士に依頼する際のメリット・デメリットも紹介!
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公開日:2024年9月
更新日:2024年11月1日
従業員を雇用することで、毎月の給与計算業務が発生します。従業員の数が増えると、その給与計算はますます複雑になり、「社会保険労務士(社労士)に依頼した方が良いのでは」と悩むこともあるでしょう。では、社会保険労務士とはどのような専門家で、具体的に給与計算を含め、どのような業務を依頼できるのでしょうか。
また、給与計算は社会保険労務士だけでなく、税理士にも依頼が可能です。この記事では、社会保険労務士と税理士が担当できる給与計算業務の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
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目次
社労士と税理士の違い
給与計算の代行を依頼する際のポイントを紹介する前に、社労士と税理士の違いとはなんでしょうか?
ここでは、社労士と税理士の専門とする分野の違いや、社労士と税理士の独占業務についても解説します。
社労士とは
社労士は、人事や労務、そして社会保険の専門家です。社労士は「社会保険労務士」という正式名称で知られ、国家資格に基づいて業務を行います。企業が複雑な社会保障制度を正しく活用できるようにサポートし、労務に関連する帳簿書類の作成や人事労務管理のコンサルティングなど、幅広い業務を担っています。
社労士や税理士などの専門家には、その資格がないと携わることができない独占業務があります。たとえば、社会保険や労働保険に関する書類の作成や手続きの代行は、社労士のみが行える業務です。
しかし、給与計算に関しては特定の資格がなくても行えるため、社労士のほか、税理士や給与計算専門のアウトソーシング会社に代行を依頼することも可能です。もちろん、自社で給与計算を行う選択肢もあります。
ただし、給与計算業務には、所得税や住民税、各種社会保険料の正確な知識が必要です。従業員が増えると、計算や手続きがますます複雑になるでしょう。
そのような場合、社労士の専門知識が役立ちます。社労士は、基本的な給与計算だけでなく、社会保険料や残業代の計算にも精通しており、正確かつ効率的に対応することができます。このため、多くの企業が給与計算業務を社労士に依頼しています。
給与計算を社労士にす依頼する際の関連記事
給与計算を社労士に依頼する際のポイントを分かりやすくまとめた以下の記事も参考にしてみましょう。
「給与計算は社労士に頼むもの?相場や依頼方法、税理士との違いを解説」
社労士の独占業務とは?
社労士の1号業務は、申請業務と手続き代行が中心です。社労士法第2条1項1号に基づき、労働保険の書類作成や提出代行、健康保険や雇用保険への加入・脱退手続き、給付手続きや助成金の申請が含まれます。さらに、これらの手続きを行う際の相談対応も1号業務の一環です。1号業務は社労士の独占業務であり、報酬が発生する労働社会保険関連の手続きは、弁護士や社労士のみが行えるとされています。
また、社労士の2号業務は帳簿作成に関するもので、社労士法第2条1項2号に基づいています。具体的には、労働社会保険諸法令に従った帳簿書類の作成や、労働者名簿、賃金台帳の作成、就業規則や労使協定の作成が社労士の2号業務に含まれます。特に、従業員が常時10名以上いる企業では、就業規則の作成が義務付けられており、この作成業務も社労士の独占業務となっています。
このように、社労士は給与計算をはじめ、労務管理に関わる幅広い業務で企業を支える存在になっています。
給与計算の代行を社労士に依頼する際の関連記事
社労士の独占業務の範囲についてはこちらの記事も参考になるでしょう。
「社労士の独占業務|他の士業でもできるのか、今後の社労士のあり方についても解説」
税理士とは
社労士は労務の専門家であったのに対して、税理士とは、税務に関する専門家であり、税務相談や税務書類の作成、税務代理を行うことができる国家資格を持ったプロフェッショナルです。税理士は、個人や法人が税金に関する問題を正しく処理できるようサポートし、確定申告の代行や税務調査の対応、節税のアドバイスなどを行います。
また、税理士の業務には、会計帳簿の作成や財務諸表の作成、経理業務の支援も含まれており、企業の財務管理をサポートする役割も担っています。
さらに、前述した社労士と同様に、税理士も給与計算の代行業務を行うことも可能です。
税理士の独占業務は税務相談や税務書類の作成に限られており、税務に関する手続きは、税理士に依頼することで法律に則った適切な対応が可能となります。
このように、税理士は、税務に関する幅広い知識と経験を持ち、企業や個人が適切に税務処理を行えるよう支援する重要な専門家です。
税理士の独占業務とは?
税理士の独占業務は、税理士法第2条第1項第1号から3号に規定されています。これには「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」が含まれます。
まず、「税務代理」では、税金の申告や納付、税務署からの調査や処分に対する対応を納税者に代わって行うことが税理士の独占業務とされています。税務代理は、納税者本人が行うべき税務処理を代理するものであり、これには電子申告も含まれます。知り合いの代わりに電子申告を行うことは、税務代理に該当し、税理士法違反となる可能性があります。
次に、「税務書類の作成」では、税務署に税金を申告するために必要な書類の作成が税理士の独占業務です。例えば、確定申告書の作成を納税者に代わって行うことがこれに該当します。
最後に、「税務相談」は、税務署への税金申告や調査対応についての相談を受ける業務です。納税額の計算方法や納税手続き、節税対策、税務署への主張や陳述に関する助言などが含まれ、これも税理士のみが行える独占業務となっています。
社労士の給与計算代行ガイド
税理士の独占業務の範囲は、「税理士の独占業務とは?独占業務以外で売上をあげるには?」が参考になります。
給与計算の代行を社労士に依頼する際の気をつけておきたい注意点
年末調整の届出代行を社労士に依頼することは、税理士法違反に該当するため、税理士に依頼しなければなりません。2016年6月に、年末調整業務が税理士法第2条第1項で規定される業務に該当することが明確にされました。このため、社会保険労務士(社労士)が年末調整業務を行うことは、税理士法第52条(税理士業務の制限)に違反するとされ、社労士による年末調整の代行は違法行為として取り扱われることになりました。
「税理士・社労士の違いとそれぞれに依頼するメリット・デメリットを紹介!」
合わせて読みたい「税理士に年末調整を依頼する時の費用」に関するおすすめ記事
年末調整は税理士に依頼する?依頼するメリットや費用について解説!
社労士や税理士に給与計算を依頼するメリット
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給与計算業務を税理士に依頼するか、社労士にお願いするか迷う場合、自社に最も適した業務を行ってくれる専門家を選ぶことが大切です。ただし、給与計算のみを依頼する際には、どちらを選ぶべきか悩むこともあるでしょう。そのような場合は、社労士と税理士のそれぞれのメリット・デメリットを比較し、自社にとってより有利な方を選択するのが賢明です。
社労士に給与計算を依頼するメリット
社会保険労務士に給与計算を依頼すると、給与計算だけでなく社会保険関連の手続きもまとめて任せることができます。社労士は労働保険や社会保険の書類作成・提出、加入・脱退手続きの代行を専門とし、これらは社労士の独占業務です。特に従業員数が増え、数十人規模になると、入退社や休職などに伴う社会保険手続きが頻繁になります。このような状況で、労務や社会保険関連の手続きを給与計算と一緒に依頼できる社労士は非常に便利です。また、労働基準法に基づき、常時10人以上の従業員を雇用する場合には就業規則の作成が義務付けられますが、社労士に依頼すれば労務相談や就業規則の見直しも対応してもらえます。なお、年末調整の手続きは税理士の業務ですが、年末調整に関連する給与計算は社労士に依頼することが可能です。
給与計算を社労士にする際の関連記事
給与計算の依頼を社労士に依頼すべきか税理士に依頼すべきかで迷った場合は以下の記事がおすすめです。
「給与計算は誰に頼む?税理士、社労士の違いとは」
税理士や社労士に給与計算を依頼する前に見ておきたいサイト
国税庁「税理士法違反行為」
税理士に給与計算を依頼するメリット
税理士に給与計算を依頼すると、いくつかの大きなメリットがあります。
まず、税理士に給与計算を依頼することで、税理士が年末調整業務も代行してくれるため、給与計算に加えて複雑な年末調整業務も一括で任せることができます。年末は特に忙しい時期なので、税理士に依頼することで負担を大幅に軽減できます。
また、税理士は税務の専門家ですので、給与計算業務とともに税務に関する相談やアドバイスを受けることができます。税理士に給与計算を依頼し、さらに会計業務も任せることで、節税などの税務アドバイスを受けることができ、税務面でも安心です。
さらに、税理士に給与計算を依頼することで、税務関係書類の作成も専門家に任せることができます。複雑な税務書類も税理士が作成してくれるため、時間と労力を節約し、作業の効率も向上します。
社労士に給与計算代行ガイド
社労士ではなく税理士に給与計算代行を依頼した際の相場は、「税理士に給与計算を依頼!相場の費用やメリット・デメリットも知りたい!」を参考にしてみましょう。
合わせて読みたい「合同会社の役員報酬の決め方」に関するおすすめ記事
合同会社の役員報酬の決め方とは?決め方の注意点や、役員報酬の相場についても解説!
社労士や税理士に給与計算を依頼するデメリット
外部機関に給与計算の代行依頼する場合のデメリット
社労士や税理士に関わらず、外部に給与計算の代行を依頼する場合には、いくつかのデメリットがあります。
情報漏洩のリスク
給与計算業務を社労士や税理士にアウトソーシングする際には、外部に情報が漏えいするリスクが高まる可能性があります。社労士などの依頼先のセキュリティ対策が不十分な場合、サーバー攻撃を受ける恐れがあり、自社のシステムにも影響が及ぶことがあります。
情報漏洩が発生すると、以下のようなリスクが生じる可能性があります。
・個人情報が悪用される
・民事上の損害賠償責任が発生する
・不正アクセスによりサーバーや情報システム内部に侵入される
・取引先や顧客、従業員からの信頼が失われる
リスクを軽減するためには、給与計算業務を依頼する社労士などのセキュリティ対策について、事前にしっかりと調べておくことが重要です。
給与計算を社労士に依頼する際のおすすめ記事
給与計算を社労士に依頼した際のメリット・デメリットに関しては、以下の記事がおすすめです。
「給与計算を社労士に依頼するメリット、デメリットとは? 相場や注意点についても解説」
自社に知識が蓄積されない
給与計算業務を全て社労士などに依頼する場合、それまで社内で担当していた人材を別の業務に再配置することになります。このリソースの再分配によって、社内に蓄積された給与計算のノウハウが失われる可能性があります。さらに、社労士などの給与計算業務の依頼先で問題が発生した場合、社内では対応できず、新たな依頼先を探さなければならない事態にもなりかねません。
また、給与計算に関する制度や法令の改正について気軽に相談できる機会が減ると、社内のコミュニケーションのスピードも低下するおそれがあります。給与計算業務を社労士にアウトソーシングする際には、このような点にも留意しておくことが重要です。
給与計算を社労士に依頼する際のポイント!
給与計算を社労士などにアウトソーシングする場合は、メリットばかりではありません。したがって、給与計算を社労士などにアウトソーシングする際のデメリットはしっかりと理解しておきましょう。
「給与計算のアウトソーシング・代行のメリット・デメリットと相場について解説」
業務負担が残ってしまう
給与計算の一部分だけを社労士などにアウトソーシングする場合、よくある問題として、社労士などの依頼先との連絡に手間がかかったり、使用しているシステムとの連携がうまくいかずに給与計算の代行に不随する作業負担が増えることがあります。
このような問題は、業務範囲の設定やアウトソーシングの範囲を初期段階で明確にしないことが原因で発生しがちです。給与計算を社労士にアウトソーシングする際には、業務範囲や業務フローを導入時にしっかりと定めることで、こうしたデメリットを防ぐことができます。
社労士に給与計算代行ガイド
給与計算の代行依頼に伴うデメリットを理解する際は、「給与計算の代行・アウトソーシングのメリット・デメリットと相場をご紹介」の記事がおすすめです。
社労士に給与計算を依頼するデメリット
社労士に給与計算を依頼する際のデメリットとして、確定申告や年末調整業務を依頼できない点が挙げられます。税金関連の手続きは税理士のみが担当できるため、給与計算以外にどの業務をアウトソースしたいかを事前に確認しておくことが重要です。また、すべてを外注する場合、将来的に社内で処理したい場合には人材育成が難しくなる可能性があります。したがって、将来的な計画を考慮し、どの業務を社労士に依頼するかを慎重に検討することが大切です。
給与計算を社労士に依頼する際の関連記事
給与計算を社労士に依頼する際のメリット・デメリットに関しては以下の記事がおすすめです。
「給与計算をアウトソースしたい!社労士に依頼するメリット・デメリット」
税理士に給与計算を依頼するデメリット
給与計算を税理士に依頼する場合、いくつかのデメリットも考えられます。
まず、税理士に給与計算を依頼すると、社労士には含まれていた社会保険や労務関連の業務が含まれないため、社会保険や労務関連の手続きについては別途、社労士に依頼する必要があります。税理士は給与計算の専門家ですが、これらの分野は社労士に任せる必要があります。
また、税理士に給与計算を依頼すると、一定のランニングコストが発生します。費用は企業の規模や依頼内容によって異なりますが、社内に税務関連の資格を持つ従業員がいない場合、税理士に依頼する方がコスト効率が良い場合もあります。
給与計算を社労士に依頼する際の関連記事
給与計算の代行依頼を税理士か社労士のどちらに行うかの選定基準は、以下の記事がおすすめです。
「給与計算は税理士・社労士どちらに依頼すべき?違いや相場、選定基準を解説」
給与計算は社労士と税理士のどちらに依頼すべき?
前述した通り、給与計算代行は税理士及び社労士の独占業務にはなっていないため、税理士と社労士の双方に給与計算代行を依頼することが可能となっています。では、社労士と税理士のどちらに給与計算の代行を依頼する方が良いのでしょうか?
中小企業で従業員数が少ない場合は、税理士に給与計算を依頼するのが効果的です。小規模な企業では、税理士と顧問契約を結ぶことが一般的で、給与計算を含むさまざまな業務を低価格で依頼できることが多いです。税理士は企業の過去の状況を把握しているため、給与計算業務の導入もスムーズに進みます。これが税理士に給与計算代行を依頼するメリットの一つです。
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一方で、従業員数が数十人規模に増加すると、社会保険労務士(社労士)に給与計算を依頼するのが適切です。従業員が増えると、入退社手続きや社会保険関連の業務が頻繁になり、管理が煩雑になります。この時期に給与計算業務を税理士から社労士に切り替えるのも良い選択です。また、常時10人以上の従業員を雇用する場合、労働基準法に基づく就業規則の作成や届出義務が発生します。社労士はこうした複雑な手続きを適切に管理し、法令遵守をサポートします。
社労士に給与計算代行ガイド
給与計算の代行を税理士か社労士かで迷った場合は、「給与計算の依頼は税理士・社労士どちらが正解?違いや費用相場を解説」の記事も参考にしてみましょう。
給与計算を社労士に依頼する際のポイント!
税理士と社労士は業務が密接に関連しており、提携していることもあります。社労士に給与計算を依頼する場合、既に関係のある税理士から紹介を受けると、新しい社労士への資料共有や業務進行がスムーズになり、信頼性の高いサービスを受けやすくなります。
「給与計算は税理士に依頼する?社労士との違いとおすすめの方法を紹介」
まとめ
今回は給与計算を社労士や税理士に代行の依頼するメリット・デメリット、社労士などの専門家に給与計算の代行依頼する際のポイントについて解説しました。
給与計算の代行には、社労士などの士業の独占業務が存在しないため、給与計算の代行を依頼するのかを含めて誰に依頼するのか判断する必要があります。
したがって、給与計算の代行を希望する場合は、今回紹介した内容をふまえて、適切に社労士などの外部機関に給与計算業務の依頼ができるようにしましょう。
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